サクライさん ページ29
き「ねぇ、緋織。サクライさんって緋織の何？」
「ん？うーんとね…あたしのお世話をしてくれる人？」
慎「いや、なんで疑問系なの？」
「あたしも翔さんの事、よく知らないの」
ジ「えぇ？そんな感じなの？」
高「いや、俺はてっきり緋織の彼氏かと…」
「え！彼氏！？そんな訳ないじゃん！！！」
樹「なーんだ！てっきり同じ屋根の下かと、ね？」
「もう…ここにはあたし1人だよ！ほら、勉強！」
きっと体育祭の時から気になってたんだろうな、と
なんとなく察したけど、あたしの事情はまだ言えない。
とりあえずは、試験に向けて勉強しないと。
樹「ねー緋織ー！これ分かんない！」
「ん？どれどれ？」
樹「ここなんだけど、数式合ってるのに答えがさ…」
「あ、ここは先にこっちをやって…」
ジ「北斗ー！ここが分からん！」
北「どれ？って、お前これ英語じゃねーか！」
ジ「いや、この漢字が読めないの。なんて書いてあるの？」
北「お前…それ問題文じゃねーか…」
慎「てかジェシーはもっと違うの勉強したら？」
高「ほんとだよ！ジェシー数学しなさい、数学！」
みんないつも通りに見えてたけど、
やっぱりちょっと気になってるのは伝わってきて。
みんなに気を使わせちゃったな、と少し反省した。
「ねぇ、みんな、お腹空かない？」
樹「それね！めっちゃさっきから腹なってんの俺！」
高「俺もちょっとお腹空いたかも…」
慎「頭使ったら腹減るよねー」
「みんな夕飯どうするの？みんなが良ければあたし作るけど」
ジ「えぇ！緋織の手料理！？めっちゃ食べたい！」
き「緋織、料理できるんだ」
「まぁ、一人暮らし長いからね。何がいい？」
みんなからいろんな注文が来たけど、
和洋折衷ごちゃ混ぜだったので適当にオムライスで決定。
じゃあ作ってくるから、
もうちょっと勉強頑張ってて！と部屋を後にした。
こんな事でみんなの話題を誤魔化せるとは
思ってないけど、1人みんなから離れて少しホッとした。
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作者名：hiori | 作成日時：2019年10月3日 2時
