応援団 ページ20
みんなと一緒行った保護者席のテントには
それぞれの家族があたしを温かく迎えてくれて
終始あたしは笑いっぱなし。
田中家の兄弟は本当に面白くて、
そこにジェシーや慎太郎も混ざるから
もうあたしたちのテントは大騒ぎ。
暴れるジェシーたちをコーチときょもが
なんとか抑えようと頑張って、
でも結局みんなで騒いじゃうから
北斗は諦めて「緋織、こっち」と暴れん坊たちから
あたしを庇いながらお弁当を食べてくれた。
それを見て樹のママが
「北斗ちゃんが今のところリードかな?」なんて言って
お母さん達で大盛り上がり。
それをちょっと恥ずかしそうに見てるお父さん達。
あたしも家族がいたらこんな風にしてたのかな、
なんて想像したら少し寂しい気持ちになったけど
ずっと騒いでるジェシーたちを見てたら
そんな事どうでもよくなって、
みんなと一緒に笑い転げた。
樹「あ、やべ!そろそろ行こーぜ!」
高「えっもうそんな時間!?」
ジ「やべーよ、騒ぎすぎて全然飯食ってない!」
慎「ちょ、俺おにぎり持って行っていい!?」
き「慎太郎、お行儀悪いよ」
北「お前らとりあえず落ち着けよ…」
いつもと変わらないみんなに安堵する。
けど同時に沸き起こる、
いつかはみんなに言わないといけない…そんな不安。
あたしが今まで関わってきた人の中で
失いたくないと思える人たちはみんなが初めてで。
まだみんなと出会って間もないけど
なんとなく直感でそう感じたから
いつかはみんなに話して
いつかはわたしも向き合わないといけない、
そんな現実をどう処理していいか、今はまだ分からない。
多分、あの時北斗があたしの腕を掴んでくれてなかったら
きっとあたしはあの場から動けないでいたと思う。
樹「緋織ー!!!!行くよー!!!」
あたしを呼ぶ声でハッと我に帰る。
みんなはさっきの事なんて無かったように
いつもの笑顔であたしを待ってくれていた。
だから、あたしも。今は。
「次は応援合戦だっけ?みんな頑張ってね!」
そう、笑顔でみんなに駆け寄った。
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作者名:hiori | 作成日時:2019年10月3日 2時