＊ (YG) ページ32
俺の部屋に連れ帰ったAは慣れた様子でリビングのソファーに横たわった
そしていつも抱き枕代わりにしてたクッションを抱きしめたから今だと思ったんだ
「いつから記憶が戻ってたんだ？」
A「何の話？」
「この期に及んでもまだしらばっくれるのか？」
Aは苦笑いを浮かべながら起き上がり俺をじっと見た
A「いつから気付いてたの？」
「空港の駐車場で話してた時に気付いた
俺を呼び捨てにしただろ？」
A「やっぱりあの時か…」
「テヒョンはお前の下手な嘘を信じてたみたいだけどな」
A「テヒョンは相変わらず純粋だよね」
「純粋って言うかぶっ飛んでるって言うか…
俺にはよく分からん」
ハハっと笑ったAはまた横たわり目を閉じた
A「テヒョンに悪い事しちゃったな
忘れられちゃう事がこんなに辛いなんて思わなかったよ」
「お前の場合自業自得だな
記憶が戻ってた事を直ぐに話さないから神様が罰を与えたんだよ
で？いつ記憶が戻った？
初めから嘘をついてた訳じゃないんだろ？」
A「うん
テヒョンが突拍子もない事を言った時に全てを思い出したの」
「あぁ…結婚しようってやつ？」
A「うん」
Aの記憶を呼び戻す程の破壊力を持っていたようだけどほんと突拍子もない言葉だったと思う
だけど今Aは凄く良い表情で…
テヒョンの言葉が嬉しかったんだろうなって事だけは感じ取れた
A「1年前の私はほんとバカだった
ちゃんとテヒョンに愛されていたのにね…」
「あの頃は忙しすぎてテヒョンは余裕がなかっただけだ
それはテヒョンだけじゃなくて俺たち皆そうでさ…
ほんと忙しくて心が壊れちまいそうになってたし体もボロボロだった
それでもテヒョンだけは常に笑顔を絶やさなかった
それはお前と言う存在のお陰だと皆分かってたから羨ましがってたよ」
A「そうだったんだね」
「俺たちがあまりにもひどい状態だったから仕事が少しセーブされて皆が笑顔を取り戻して行ったんだけど今度はテヒョンが笑顔を失っちまってさ…
それはお前が消えたせいだ」
A「ごめん…」
「ごめんで済めば警察は要らん！
だから責任を取る意味でもテヒョンのそばを離れんなよ？
忘れられてんだとしてもテヒョンに引っ付いてろ
そうすればまた必ず愛してもらえるから
分かったな！？」
Aは微かに微笑みながらこくんと頷き再び目を閉じ直ぐに静かな寝息を立て始めた
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雪華(プロフ) - かるぼならさん» お読みくださり本当にありがとうございます！頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年11月9日 13時) (
レス) id: 92dc25f763 (このIDを非表示/違反報告)
かるぼなら(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください！！ (2021年11月9日 8時) (レス) id: 648659bb27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪華 | 作成日時：2021年3月8日 1時
