＊ (YN) ページ30
パク教授のお供で訪れた奴の病室にはAどころか他の誰も居なくて…
だけど当然奴だけは居て…
教授の手前挨拶はしたけど我ながら相当感じの悪い挨拶だったと思う
TH「研修医の方でしたか…
お世話になります」
コイツは俺に気付いてないのか？
それとも忘れちまったのか？
俺はしっかり覚えていたのに…
Dr「さっきお仲間さんからお聞きしたのですが記憶の混乱を起こしておられるとか…？」
マジか？
だから俺の事が分からないんだな
なるほど…
これは願ってもないチャンスじゃないのか？
TH「実はそうなんです
だけど俺的には至って普通なんですけどどうやら過去10年分くらいの記憶がない状態みたいで…」
来た…やっとだ
やっと俺にもチャンスが巡って来た
―――――――――――
だけどこの時の俺は一つ見落としていたんだ
あの時とは違う奴の言葉の一つに気付けなかった
この些細な事が後に俺を苦しめるなんて思いもしなくて…
―――――――――――
Dr「きっと頭を強く打ったせいですね
恐らく一過性の物だと思いますので暫く様子を見ましょう
もしそれでもダメなら心のケアが専門の医師を紹介させていただきます」
TH「はい
ありがとうございます
メンバーと関わっていく中で思い出せると思うので焦らず気長にその日を待ちます
それでもだめだったら先生に相談させてください」
Dr「はい
いつでも相談に乗ります」
2〜3日入院して異常がなければ退院していいと告げて病室を出たんだけど俺はどうしても確かめたくなって奴の病室に戻ってみたんだ
TH「あれ？
チェ先生どうかされたんですか？」
「さっきの態度を謝りたくて戻って来たんです
実はその…僕はBTSの大ファンで…
それで緊張していてあんな態度を…」
TH「そうだったんですね
応援して下さってありがとうございます」
って言った奴は天使のような笑顔を見せてて…
本当に俺の事を覚えていないんだって確信したんだ
勿論自分とAとの関係も覚えていないのだろう
TH「もし時間があるなら少しだけ話し相手になっていただけませんか？」
「え…僕ですか？」
TH「ダメですか？」
「いえ…
じゃあ少しだけ」
提案を受け入れたのはもっと安心材料を増やしたくての事
そしてそれは確実に増えていった
TH「チェ先生って彼女さん居るんですか？」
「居ます
彼女も医師なんです」
ってAを念頭に置いてそう言うと奴は目をキラキラさせたんだ
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雪華(プロフ) - かるぼならさん» お読みくださり本当にありがとうございます！頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年11月9日 13時) (
レス) id: 92dc25f763 (このIDを非表示/違反報告)
かるぼなら(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください！！ (2021年11月9日 8時) (レス) id: 648659bb27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪華 | 作成日時：2021年3月8日 1時
