心の目2 (ページ12)

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鼻水大洪水3 ページ12

和side
吸引チューブが近づいてくると、
潤はちょっとパニック気味。
大声で騒いだりは今のところないけど、
手を出したり顔を動かしたり身体を捻ったり。
少しもじっとしていてはくれない。
呼吸も少し乱れ始めた。
当然だよね、今から痛いことをされるってわかってるんだから。
しかもちょっと苦しいし。
ここで納得してくれるのは奇跡に近いから、
こういうときはさっさと終わらせてあげたほうがいい。
雅にぃと目を合わせて、近くにいたナースにも頼んで、
右の鼻にチューブを入れていった。
潤「んんっ・・・んー！ぎゃぁぁぁーー！！」
さすがに吸引を始めると、大泣き。
雅「頑張れ、頑張れ。
雅にぃがついてるからねー。」
潤の両足を自分の足で挟んで、
しっかり身体を固定してくれている雅にぃ。
頭はナースが抑えてくれている。
いくら小さい潤とはいえ、
暴れられたら1人で身体を固定するのはきついはずなんだ。
俺はみんなのためにも手際よく吸引を進めていった。
．
潤「うえぇぇぇーーん！！ゲホゲホッ！」
和「よく頑張ったね、偉かった。」
目からぽろぽろ流れる涙を拭って、雅にぃから潤を抱き上げる。
やっぱり鼻水の量がすごくて、
長い時間がかかってしまった。
雅にぃは疲労した腕をぶらぶらさせている。
潤「んんっ・・・」
和「いい子だったよ？
これでしんどいの無くなるからね。」
俺の胸に頭を押し付けている潤をゆっくり揺らしながら声を掛け続けると、
そっと瞼が落ちた。
雅「帰ろうか。
家のほうがよく眠れるだろうし。」
和「そうだね。
ありがと、雅にぃ。」
雅「うん。(笑)」
．
それからもう一度病院で吸引をした潤。
無事鼻風邪は治ったんだけど、
吸引に対する警戒心が新たに植え付けられた。
これは花粉症の時期、大変だよ。(苦笑)