心の目 (ページ9)

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僕らの大切な弟6 ページ9

智side
歯磨きと準備が終わったら、僕たちは仕事、潤は学校に行く時間。
潤は、近くの小学校にある特別支援学級に通っている。
学校は、家と病院の間にあるから、
その日時間のある人が仕事に行きがてら送るんだ。
誰かが休みの日は、歩いて行くこともある。
今日は僕が潤を連れて学校に来た。
．
智「おはようございます。」
西「おはようございます。
潤くんおはよう。」
潤「おはよー。」
玄関で待っていてくれたのは、支援学級の担任の西村博人先生。
まだ若いけど、しっかりしてて明るくて、潤もすごくなついている。
智「じゃぁよろしくお願いします。
潤、行ってらっしゃい。」
西「はーい。」
潤「ばいばーい。」
潤を送ったら病院へ直行。
僕の車が見えなくなるまで、ずっとお見送りしてくれるんだよね。
手も振ってくれるんだ。
智「可愛いなぁ・・・」
思わず漏れた言葉が車内に消えた。
この7年間の間にも僕たち家族にはいろいろあった。
それは、決して楽しいことだけじゃなかった。
でもね、僕は思うんだ。
5人でならこれからもきっと笑顔で暮らしていけるって。
智「よし。」
深く息を吸って自分に気合を入れる。
今日も一日が始まった。