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しばらくの間楽しく飲んでいると、Aがぽつぽつと話し出した。
「ほんとはさ、今日、彼氏に来ること反対されてて。っていうか中野くんに彼氏のこと話してたっけ」
「いや、話されてないよ。知ってたけど。」
「そっか。なんか、中野くんは同期だしずっと一緒だし、正直1番頼りにしてるし大切だからさ。ちゃんとお祝いしたいの。毎年。」
「でも、彼氏はよく思ってなかったみたいで。
だからね、まぁ、そんなに私のこと信用出来ない？ってなって。彼氏より男友達優先するやつの言うことなんか信じられるかよって言われた。」
「うん。」
「なんか、ただ同期と会うだけで取られると思うくらいしか私のこと信じてなかったし、その程度しか思ってくれてなかったんだねって思ってさ、それ言ったらもう喧嘩よ」
僕は今から、卑怯なことをしようとしているのかもしれない。
彼女の中で長い時間をかけて積み重ねた信頼を、僕からぶち壊すようなことをしようとしているのかもしれない。
でも、それでもいいと、思ってしまう。
知らない間にずっと思っていた人が違う人のものになる辛さを、一度知ってしまっているから。
正直、2人が上手くいっていて入る隙もないならある種諦めはついたかもしれない。でも、こんなことなら話は別だ。
お酒に浮かされた思考は回り続け、歯止めが効かない。
今まで散々近くにいて、ずっと好きだったのに。
言ってみればずっと僕は飼い殺されていたようなものだ。
それなのに、そんなぽっと出のやつに取られて、挙句そいつと上手くいっていないなんて。彼女にとっては良くないことなんだろうけど、僕からしてみれば絶好のチャンスだ。
せっかく隙があったんだ、噛み付いたって文句は言わないで欲しい。
「そいつでいいの？」
きょとんとした顔でAが顔を上げる。
「ねぇAさん、嫌だったらこれは都合良くお酒のせいにしてくれてもいいんだけどさ。」
「きっと、いつかAはそいつと別れるでしょ？
だったら、早めに、僕の方に帰っておいでよ」
僕の方が、Aのことは知ってるし、大切にできる。
そうやって、一方的に泣かせたりしないから。
だから、最後は僕のものになればいいんだよ、
なんて。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いつか君は、そいつと別れるに決まってる」
同期女の子×ずっと好きだったnkn
続く (更新停止中)
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輝(ｶｶﾞﾔ)(プロフ) - カンナさん» コメントありがとうございます🙇♀️「最後」っていうのの脆さ(？)が合うな〜と思いまして書かせて頂きました！めちゃくちゃ嬉しい…こちらこそ本当に読んでいただいてありがとうございます😭 (2月14日 2時) (
レス) @page3 id: 32eefe209c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - クリープのこの歌好きなので当てはめてもう一度読むと心がぎゅっとなりました、ありがとうございます… (2月13日 2時) (レス) @page3 id: e855b28e33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝(ｶｶﾞﾔ) | 作成日時：2024年2月10日 1時
