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そこからは正直記憶が無い。一応家で寝てはいたけど、多分やけくそになって飲んだんだろう。絶対先輩に迷惑かけた。謝りに行かなきゃだ、もう、本当に最悪。
「おはようございます、京極さん。
昨日多分僕迷惑かけましたよね、すいませんでした」
楽屋に入ると京極さんを見つけ、挨拶する。
「お、おはよう、昨日ちゃんと自分で帰ってたで。記憶無い？」
「はい」
「まぁそうよな、普段見ないレベルで飲んでたもんな。珍しかったわ。」
じゃ、また夜公演でな
とスタッフさんに呼ばれて京極さんは出ていった。
「おはようございます」
と、Aの声がする。
「中野くんだ、おはよ。」
「あ、おはよう」
「空いてるの、明日の夜でいいんだよね？今日と明日、私中野くんと公演被ってないから今のうちに確認しておきたくって。」
「うん。明日の夜で大丈夫。」
「良かった。じゃあお店送っておくから、明日そこで会おう。」
はぁ、絶対今挙動不審だったな
なんて1人で頭の中で反省会をすると共に、2人で会えるという嬉しさと、彼氏がいるのに2人で会えるということは、意識されてないんだろうなという悔しさに駆られた。
そんなこんなで約束の時間を迎える。
「お〜、中野くんこっち！」
なんて手を振るAは久しぶりに見るプライベートな姿で、やっぱり胸が高鳴った。
「ここ、酒屋さんがやってる居酒屋でさ。中野くんお酒好きだし、いい感じだしどうかなって思ってここにしてみたの。」
「凄いね、種類もめっちゃあるじゃん」
「でしょ、今日は奢るし好きなの飲んでよ。」
そうやってにっこり笑う顔に、やっぱり好きだと思わせられる。
彼女の会話のペースはどこか安心するし、こちらも話しやすい。
ひとつひとつの話に耳を傾けていいリアクションをくれたり、かと思えばぽっと不思議でクスッと笑えるようなことを言ったり。
そういえば、と、この間ロケで行った場所でお土産にと思って買ったぬいぐるみのキーホルダーをあげると、すごく気に入ってくれたらしく、意外と可愛いものも好きなんだなと今になって新たな一面が見つかった。
こうやって話しているだけでどんどんさらに好きになっていってしまう。
だけど、今の僕に出来ることは、好意をなるべく隠して、優しい友達のフリをすることだけなんだろう。きっと彼女とそいつは、幸せに過ごしているのだから。
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輝(ｶｶﾞﾔ)(プロフ) - カンナさん» コメントありがとうございます🙇♀️「最後」っていうのの脆さ(？)が合うな〜と思いまして書かせて頂きました！めちゃくちゃ嬉しい…こちらこそ本当に読んでいただいてありがとうございます😭 (2月14日 2時) (
レス) @page3 id: 32eefe209c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - クリープのこの歌好きなので当てはめてもう一度読むと心がぎゅっとなりました、ありがとうございます… (2月13日 2時) (レス) @page3 id: e855b28e33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝(ｶｶﾞﾔ) | 作成日時：2024年2月10日 1時
