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その夜、京極さんに誘われて飲みに行かせてもらった。
「なかるてぃん、朝叫んでたのなんやったん？
なかるが楽屋であんな大声出すん珍しいやんか」
「え、あの時京極さん居たんすか」
「おったよ、で、なんやったん？」
「…Aが、作家の奴と付き合ったらしいって話聞いたんすよ」
「え？Aが？」
頷くと共にやっぱり認めたくない気持ちがじわっと出てきて、それを流すかのようにぐいっとビールを煽った。
「まじか〜、全然予想外やったな、えー、マジ？」
「京極さんなんか知ってたんすか？」
「知ってたんすかも何も」
「何回かAとも飲みいったけど、
あの子、結構なかるのこと気になってたっぽかったで？」
ぐちょ
と心臓が飛び散った音がした。
マジかよ、結構チャンスあったってことじゃん
そうやってふとカウンター側に目をやるとそこには友達であろう女の子と一緒にいるAが居た。
「え」
「ん？お、Aや、えらい偶然やな
まぁええわ、他食べるのなんか頼もか。」
静かにA達の話に聞き耳を立てる。
「最近A、彼氏出来たんでしょ？同業？」
「うん、でも同業ではないかな。関わりはあるけど。」
「へぇ、まぁAも長いこと彼氏いなかったもんね。なんかこっちとしても一安心というかそんな感じするわ」
「なにそれ、辞めてよ」
やっぱりヤスさんから聞いた話は本当だったんだと、肩を落とした。
「で？正直どうなの？どこまで行った？」
「え？いや、最近付き合い始めたばっかりだし…」
「うそ！最近って言ったって何ヶ月かは経ってるでしょ？！手は？繋いだよね多分、キスは？え？もしかして最後までいった？！」
「ちょっと落ち着いてってば…そういうのは内緒！」
あー聞かなきゃ良かった
Aが出会ってたかが2.3年の奴とそういう仲になるとか、想像したくもない。こっちは何年近くにいたと思ってるんだ。
しかもAの返しも返しだ、へらへら笑いながら内緒だなんてはぐらかして。
どういうことなんだ本当に。というか数ヶ月間も聞かされてなかったのも中々ショックだし。
イライラとやるせなさと悲しさとがぐるぐると渦を巻いて大きくなっていき、それを忘れるためにまたジョッキを煽った。
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輝(ｶｶﾞﾔ)(プロフ) - カンナさん» コメントありがとうございます🙇♀️「最後」っていうのの脆さ(？)が合うな〜と思いまして書かせて頂きました！めちゃくちゃ嬉しい…こちらこそ本当に読んでいただいてありがとうございます😭 (2月14日 2時) (
レス) @page3 id: 32eefe209c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - クリープのこの歌好きなので当てはめてもう一度読むと心がぎゅっとなりました、ありがとうございます… (2月13日 2時) (レス) @page3 id: e855b28e33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝(ｶｶﾞﾔ) | 作成日時：2024年2月10日 1時
