. ページ33
「ん、、、」
病院かな。
見覚えのある白い天井と点滴の音が聞こえる。
練習室で倒れたのは覚えてる。
「あれ、、、」
僕の手を握ったまま寝てるスヒョニヒョンの姿。
「かっこいい、、、」
いや、違う。
MVの編集で忙しいはずなのに、なんでいるの？
「ヒョン、ヒョン、起きて」
空いてる手で肩を揺らす。
SH「、、、起きてる」
低く、少し掠れた声。
ゆっくりと開けた目元には相変わらずくまがある。
それに、少し痩せた？
「ヒョン、大丈b」
SH「ばない」
「、、、」
瞳に怒りを溜めて、じっと僕を見る。
怒らせた。
SH「全然だいじょばない。
倒れたって聞いて、心臓止まるかと思ったよ。
ここに来て、ちょっとは安心したけど。
寝れるわけないでしょ。
この前言ったよね？ジミナも身体大事にしてって。
俺も過集中だから、人のこと言えないけど。
でも、ヒョンには言って欲しかった。
ヒョンじゃなくても、ジニヒョンとかユンギとか、ナムとかホソガとか。
ジミナには5人もヒョンがいる。
テテやグクに言えないこと、見せないところも、ヒョンにならって思って欲しかった。
、、、頼って欲しかった」
震える声を聞いて、ひどく後悔した。
「ごめんなさい」
スヒョニヒョンが作業室の廊下で座り込んだ時、すごく怖かった。
すごく心配した。
すごく苦しくなった。
そんな思いを僕がスヒョニヒョンにさせてしまった。
「ごめん、なさい」
鼻の奥が痛んで、視界が歪む。
SH「泣かせてごめん。怒ってごめん。
それに、ジミナのこと見ててやれなくてごめん。
倒れるまで気付けなくてごめん。
ごめん。ごめんね、ジミナ」
喉が詰まって「謝らないで」が言えなくて。
必死に首を横に振った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1087人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラン | 作成日時：2021年8月2日 13時
