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音「よーし!曲決めるぞーー!!
えへへ♪どれにしようかなぁー?」
ト「…」
音也くんは嬉しそうに曲を選ぶがそれとは対照的に難しい顔をしながら楽譜を見るトキヤくんの姿があった。
…そういえば二人は合格点だったのに何故再テストになったのだろうか?
私はその事を疑問に思ったので先生達に質問する事にした。
「先生。一つお聞きしても宜しいですか?」
龍「なんだ?」
「あの二人のテスト点数は合格点だったのに何故再テストをするんですか?」
龍「…まぁ、学園長の成り行きってやつだよ」
龍兄は目をそらしながらそう答えたのでそれ以上質問してほしくないんだと私は悟り、口を閉ざすとそのすぐ後に誰かに肩を叩かれた。
音「ねぇねぇ日向さん!
俺、どの曲が一番あってると思う?」
「一番、ですか?」
音「うん!
どれもいい曲だから俺迷っちゃってさ!!
日向さんの意見もききたい!」
音也くんは無邪気な笑顔で私の目の前で持っている楽譜を並べてみせた。
「そう言われると困りますね…
こういうのは自分で決めた方が…って…あ。」
音「?」
「これとかどうですか?」
初めは断ろうとした私だったが音也くんが持っている楽譜の内一曲だけ、彼にピッタリの曲があったのを思い出し彼の手から楽譜を引き抜く。
音「この曲…もしかしてギターがメイン?」
彼は曲の特徴に気がついたようで目を丸くして驚いていた。
「はい!それにこの曲はサビの部分が他の曲より一番盛り上がる曲なので音…ん"ん"っ一十木君に合いそうな気がします!」
音「…」
「でも課題曲を決めるのは一十木君です。
よく考えてからでもい「これにする!」え?!」
音「俺、この曲にする!この曲がいい!」
音也くんは手に持っていた楽譜を机に置くと私が引き抜いて持っている楽譜を指差した。
「初対面の私の意見ですよ!?
も、もう少し考えた方が…!」
音「え?そんな事ないよ?
すっごく貴重な意見だった!
さすが翔のパートナーさんだよー!
ありがとう、日向さん♪
日向さんには再テストで迷惑かけちゃうけど…俺、頑張るからね!」
そう言うと彼は私が持っていた楽譜をヒョイっと手に取ってもう一度読み始めた。
こういう一生懸命な所が音也くんの魅力って事、
本人は気づいてるんですかね?
私は彼の真剣な表情を眺めながら静かに微笑んだ。
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†NANA†(プロフ) - ページ35で、主人公の名前がちゃんと変換されてない箇所があります。 (2021年2月1日 11時) (レス) id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
理空(プロフ) - かにゃぽむさん» かにゃぽむさんコメントありがとうございます♪面白いって言って頂けて私とてもテンション上がりました!!←しかも一気読みしてくださったなんて嬉しすぎます!!シャニライフレンド申請承認しました♪一緒に盛り上げていきましょー!! (2019年9月12日 21時) (レス) id: 4e8c723c08 (このIDを非表示/違反報告)
理空(プロフ) - 白猫さん» 白猫さんコメントありがとうございます!そして返信遅くなってしまい申し訳ございません(T ^ T)一区切りついたらまた更新しますのでお楽しみに♪待っててくださいねー! (2019年9月12日 21時) (レス) id: 4e8c723c08 (このIDを非表示/違反報告)
かにゃぽむ(プロフ) - それと、私もシャニライやってまして、誠に勝手ながらかにゃぽむでフレンド申請させて頂きました!よければ、承認お願いします! (2019年9月8日 19時) (レス) id: 0406d49eb9 (このIDを非表示/違反報告)
かにゃぽむ(プロフ) - 理空さんの小説めっちゃ面白いです!1日前に見つけたんですけど、引き込まれすぎて、もう追いついちゃいました!焦らなくても大丈夫ですが、更新楽しみに待ってます! (2019年9月8日 19時) (レス) id: 0406d49eb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理空 | 作成日時:2019年6月22日 14時