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時間が経つのは速いもので音也くんの再テストはあっという間に終わり、歌い終わった音也くんはすぐに此方へと戻ってきて龍兄やりんちゃんから高評価を貰っていた。
そして採点の為龍兄たちは一度部屋から出て行くと音也くんは私の方へ早足でやってくる。
音「日向さんのお陰で俺、この学園来て一番良く歌えた!!」
「お、大袈裟ですよ…
それにあの曲は一十木くんのお陰で完成したようなものですし…」
音「そんな事ないよ!!
俺の為に色々調整してくれたおかげだよ!
本当にありがとう!!」
音也くんは私の両手を掴むと満面の笑みでそう言った。
うぅ…眩しいです、音也くん…
彼の眩しさに思わず目を閉じながら受け身の状態になっていると突然、握られていた手が離れた。
その行動を不思議に思った私は目を開けると…
そこにはトキヤくんの背中があった。
音「?トキヤ?」
ト「…日向さんが困っていたので」
音「え?本当?ごめんね、日向さん…」
音也くんは申し訳なさそうな声は聞こえるが何故かトキヤくんがガードをするように私を隠している為、姿が見えない。
音「ちょっとトキヤー!そこどいてよー!」
ト「嫌です」
音「何で?!」
彼等の謎の攻防が続き私は困惑しているとタイミングよく採点を終えた龍兄達が部屋に入ってくる。
龍「おーい、何してんだ?
一ノ瀬の採点も始めっから早く中入れ」
ト「…わかりました」
龍兄の呼び掛けにトキヤくんは渋々といった感じで返事をすると、メインフロアの中へ入る途中で立ち止まってこちらを振り返る彼。
ト「音也」
音「?何ー?」
ト「…負けませんから」
音「!」
彼の言葉に音也くんは驚き、口を固く閉ざして彼を見る。
『負けません』
その言葉には前まで悩んでいた彼の姿は無く、強い決意が込められていたと私は思う。
そんな驚いた表情の音也くんにトキヤくんは満足したのか、フッと笑ってメインフロアへと入っていった。
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†NANA†(プロフ) - ページ35で、主人公の名前がちゃんと変換されてない箇所があります。 (2021年2月1日 11時) (レス) id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
理空(プロフ) - かにゃぽむさん» かにゃぽむさんコメントありがとうございます♪面白いって言って頂けて私とてもテンション上がりました!!←しかも一気読みしてくださったなんて嬉しすぎます!!シャニライフレンド申請承認しました♪一緒に盛り上げていきましょー!! (2019年9月12日 21時) (レス) id: 4e8c723c08 (このIDを非表示/違反報告)
理空(プロフ) - 白猫さん» 白猫さんコメントありがとうございます!そして返信遅くなってしまい申し訳ございません(T ^ T)一区切りついたらまた更新しますのでお楽しみに♪待っててくださいねー! (2019年9月12日 21時) (レス) id: 4e8c723c08 (このIDを非表示/違反報告)
かにゃぽむ(プロフ) - それと、私もシャニライやってまして、誠に勝手ながらかにゃぽむでフレンド申請させて頂きました!よければ、承認お願いします! (2019年9月8日 19時) (レス) id: 0406d49eb9 (このIDを非表示/違反報告)
かにゃぽむ(プロフ) - 理空さんの小説めっちゃ面白いです!1日前に見つけたんですけど、引き込まれすぎて、もう追いついちゃいました!焦らなくても大丈夫ですが、更新楽しみに待ってます! (2019年9月8日 19時) (レス) id: 0406d49eb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理空 | 作成日時:2019年6月22日 14時