恋して 16日 ページ16
***
映画館の前に、一人の女性が立っていた。
Aさんである。
僕は、とても緊張しながらも彼女の傍へ駆けていった。
「あのっ、Aさん!」
気がついた様に此方を向けば、そっと微笑む。
「すみません……待たせてしまい……」
『全然待ってないよ。
それに敦君、時間ピッタリ。流石だね』
「そう……ですかね?」
Aさんは頷くと、話を進めた。
『じゃあ何見ようか?
ドラマ、ミステリー、ファンタジー、恋愛、
コメディ、ギャグ、アクション、アニメ………。
敦君は何系が好き?』
「僕、よく分からないんですけど…」
Aさんという素敵な女性に恋をしている僕。
恋愛映画を見て、少しは恋について勉強した方が良いのかも知れない。
「その………恋愛、ものが……気になります……」
何だか言っていて恥ずかしくなってしまった。
Aさんは僕をパチクリと見てから、ふっと笑う。
「笑わないで下さいよ〜……」
『ごめん。何だか意外でね。
私も恋愛もの見たいし、丁度やってるのがあるからそれにしようか?』
「はい、そうですね」
***
座る席は上の真ん中らへん。
見てみればそうでもないが、実際に座ってみると、
隣同士だからか、何だか距離が近い。
そんなところにドキドキしつつも、
チラリとAさんを見る。
すると、彼女も僕が気になったのか、目があった。
「否、あの……」
『私、映画って一人だしか来たことないから、
全然分からなかったけど、案外近いもんだね』
「そう、ですね……」
恥ずかしくて目を反らしてしまった。
それと同時に映画が始まる様な合図がした。
初めてだったからその音に驚きつつも、大きなスクリーンへと目を向けた。
***
37人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
推し丸様☆(プロフ) - 敦くんの話、最後まで良かったです!読むのがすごく楽しかったです!作者さんが活動休止、辞めるということはさみしいし、とても悲しいですけれど、最後まで連載、無理しない程度に頑張ってください!ずっと応援しています! (4月7日 21時) (レス) @page32 id: a7c7bf6202 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 完結おめでとうございます!!主様がお休み?になるのは寂しいですが、もう一方の連載も頑張ってください!!!楽しみにしてます!!お体には気をつけて!! (4月7日 20時) (レス) @page32 id: 140287e0ee (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 推し丸様☆さん» いえいえ!此方こそご許可ありがとうございました!お互い、頑張りましょうね! (3月29日 21時) (レス) id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
推し丸様☆(プロフ) - そこら辺の壁さん!宣伝ありがとうございます✨もっともっと、楽しいなと思っていただけるよう頑張りますので、どうかあたたかく見守っていただけたらと思います!(*˘︶˘*).。.:*♡ (3月29日 21時) (レス) @page20 id: a7c7bf6202 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - wakaさん» コメントありがとうございます!時々waka様にはコメントをいただけて、凄く励みになっております!これからも応援よろしくお願いします! (3月20日 21時) (レス) id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:そこら辺の壁 | 作成日時:2024年3月15日 21時