[SixTONES] Make a sound (ページ2)

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第二話ページ2

＞shintaroSIDE

新品で糊でちょっとカサカサしてる制服に腕を通す。

暑くてさっきまでジャケットを脱いでいたが、始まるまであと五分を切ったため流石に着崩すのをやめた。

別に目立ちたいわけでもないし、なんなら悪目立ちか。

俺のお目当ては、初っ端に訪れる。それが過ぎてしまったらもう座ってさえいたくないほどつまらないんだけど。

隣にいるやつも寝てるし多分寝ても怒られないんだけど。

「えーー、皆様お静かにお願いします。ただいまより入学式を開式いたします。」

きた!!!!!!

多分、今日一胸が高鳴る。

ワクワクしすぎて、入場に向かう足取りが早かったかもしれない。

ジャン、と一発奇麗にそろった吹奏楽の音色が響く。

定番の、威風堂々第一番。

打楽器のリズミカルな音が気持ちいくらいに響く。

それから、俺の入場中は弦楽器の丁寧で上品な横のリズムが流れる。

ちらりと横を見ると真剣な表情で指揮者と楽譜を見つめる部員たち。

俺の先輩に、なるんだあ!!!

今度はさっきと逆で、入場の流れにおいてかれそうだった。

結局俺は入学式を寝ずに乗り切った。

まあ、

そういえば第一番を頭からやるの珍しいなあとか

打楽器の先輩、チャラくて打楽器っぽくないなあとか

そういう、高校への期待ってやつに、胸を膨らませていたからかもそれない。