No.75 信じる ページ40
味方……。そんなこと、言われたことない……。
信じていいの？
ましてや、海賊よ？
また、裏切られたときに辛い思いするのは私なのよ？
もうこりごりだって再認識したばかりでしょ？
なのに
信じたい
イ「……俺等は戻ってきて欲しいと思ってはいるが、無理に戻って来いとは言わない。強制はしないし、戻ってこなくても追いかけたり誰かに情報を売ったりもしない。さぁ、そろそろ決めてくれるか？俺等と会う前に戻るか、もう一度俺等と航海を共にするか…。」
貴方『…ﾎﾞｿ 戻るとしたら、サンチェス・D・アリア？それともアドルフ？』
私はうつむき、か細い声で言った。
するとイゾウは私のそばに寄って、子どもをなだめるかのような口調で話した。
イ「それはお前さんの好きにしなさんな。俺等はどっちでも受け入れる。」
貴方『……私が戻っても海賊にはならないわ…。それでも、いいの？』
イ「そんなの、今まで通りだろ？今更気に知る必要はない。」
貴方『本当に、イゾウは……味方でいてくれるの？』
イ「当たり前だろう？さっきも言った通り、俺は味方だ。いや、俺等だな。鉄の掟で仲間殺しは許されないし、今までの生活でお前を嫌う奴はいないさ。それに家族以外からもなにもされない。何せこの海じゃ誰でも知っている。俺等の仲間…いや、"家族"に手を出したら一体どうなることかを、な。」
そう言うとイゾウは私の頭を撫でた。その瞬間、私の中の何かが壊れた。名前を付けるなら…
貴方『わだじ！戻りだい！もう一度、家族にな"り"だい"！！みんなを、じん"じだい"！』
泣いた。堤防が崩れたかのように泣いた。きっと顔もぐしゃぐしゃで見ていられないだろう。その証拠に、涙やら鼻水やらよだれかもうわからない液体が、イゾウの着物にシミを作る。でも、泣かずにはいられなかった。何せ、母がﾀﾋんでから必要とされたことがなかった。必要とされることがこんなに嬉しいことなんて、知らなかったの。
イゾウは何も言わずに私を抱きしめ返し、頭を撫でたり背中をさすってくれた。そして口を開いた。
イ「あぁ、信じていい。戻って来い。みんなが待ってるから。」
その言葉でまた私の目からしずくが落ちた。
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亜月 - めっちゃ好みです！応援してます！ (2021年4月22日 22時) (
レス) id: 670a53b6c0 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - めっちゃイゾウがイケメンすぎて…!!!気になって1から全部読んできました！w無理のないように更新頑張ってくださいね！ (2021年3月20日 15時) (レス) id: 3f1cc56245 (このIDを非表示/違反報告)
麗蘭 - 凄く続きが気になる作品ですね！夢主ちゃんのこれからがすっごく気になります！笑更新頑張ってください！ (2021年3月8日 23時) (レス) id: 3f1cc56245 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Cara | 作成日時：2021年2月23日 11時
