Battle_470 ページ29
*Aside*
「あ、沖田隊長!
Aさん見つかったんですね!」
屯所の門をくぐったとき、ほうきを持ったジミーさんが駆け寄ってきた。
…もしかして、心配させちゃったやつか。
「すみません。偶然兄と会って話してたら ついつい話し込んじゃって…」
「いえいえ、Aさんが無事だったらいいんです」
何だコイツ謙虚か!
銀魂キャラ至上例を見ない慎ましさだよ!
隣で全く興味のなさそうな顔してるヤローに爪の垢煎じて飲ませたいよ!
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「やぁあだぁああトーシーお妙さんのとこ行ーきーたーいぃいいい!!」
「女のケツ追っかける前に過ぎた締め切り追いかけろゴリラァアア!
ストーキングなら得意だろうが!」
そのとき、あたし達のあとから屯所に入ってきたのは
土方さんに文字通り引きずられてる近藤さん。
状況だけ言うなら駄々こねて「まだ遊びたいー!」て泣く子どもを「もう遊びは終わりです!」と連れ帰る母親。
けど如何せんそれがアラサーゴリラ局長が子ども役で、母親役が部下だってんだからタチが悪い。絵面が大変よろしくない。
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「局長砂まみれじゃないすか!
もうじき夕飯なんですからちゃっちゃと風呂入ってきてください!」
ジミーさんが持ってたホウキで近藤さんをパンパン!と叩く。
「痛い!痛い痛いよザキ!!そのブラシむちゃくちゃ硬いよ!!!」
「いーぞザキそのままやれ」
「おっとこんなところにゴミが」
いつの間にかホウキを手にした総悟が土方さんに向かって掃いた。
「総悟ォオ?!ゴミじゃないよコレ!土方さんだから!!」
「何言ってんでィ戯言はいけねェや。
土方と書いてゴミと読む、そうだろィ?A」
「そうだね」
「よーしお前らそこに居直れェエエ!
根性と首叩っ切ってやる!!」
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怒られちった。
怒られてるのに、楽しくて。
怒られてるのに、暖かい。
込み上げる笑いを堪えることができなくて、「あはははっ!」と声をあげて笑ってしまった。
あたしにつられて総悟も笑い始め、土方さんはますます眦を吊り上げる。
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真選組が大好きだ。
江戸のみんなが、大好きだ。
おおらかで、バカばっかりで、突然来たあたしをまるでもともといたかのように扱ってくれた。
感情豊かで、個性強すぎで。
でも優しくて、楽しくて仕方がない。
世界がキラキラ、輝いてる。
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ての(プロフ) - ほんとにほんとに初めから最後まで素敵なストーリーで定期的に全て読み返しに来てしまいます!今もなお修正などこの作品を大切に残して頂けて嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 892b9edcae (このIDを非表示/違反報告)
レミリア - 内容が、ヤバイぐらい、キュンキュンしてた(//>∀<//) (2019年7月15日 0時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 最高でした!終わるのが悲しいです.. (2018年11月24日 15時) (レス) id: e8f3408ea6 (このIDを非表示/違反報告)
〇 - カイなのかリクなのかソラなのか、ごちゃごちゃになってますよ! (2018年6月15日 2時) (レス) id: 9c5cfdf043 (このIDを非表示/違反報告)
琴菜 - 面白かったですっ!お疲れ様でした! (2018年2月26日 3時) (レス) id: e179cd3389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひより | 作成日時:2015年11月28日 15時