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「左沢麗先生」
「ん、その声は跳野…って誰だよ！？」
ロボットを見て想定内の反応をする先生。
この人は人生を楽しく生きてそうだな。
「速水先生からの届け物です。
僕はロボットの試運転中です」
「あぁ、なるほど…
お疲れ様、頑張れよ」
渡した後に部室まで帰らせる。
移動は完璧だ。
だが…
「細長い物を持つ動作は出来ませんか？」
できれば刃物がいい。
刃物の方が手加減がしやすい。
走るのが好きなあいつの足を切り刻んでやりたい。
「大まかな動きしか試してないから分からないが…
試してみるか」
「お願いします」
操作する機械を先生に渡す。
先生は自分のペンを持たせたりした。
「…出来るな。
文字を書くのも少し難しいけどできそうだ。
お前なら楽にできそうだけどな」
「やってみます」
ペンを握らせて自分の名前…「跳野青」と書く。
綺麗な字ではないが、しっかりと人間らしい字が出来ている。
「…料理とかは出来ますかね」
「混ぜたりは出来ると思う。
ケーキとかのトッピングは難しいだろうけど…」
簡単な動きなら、包丁も扱えるという事か。
それなら好都合だ。
「速水先生、少し個人で練習してみていいですか」
「いいぞ。
俺は別の生徒に教えてくるから、何かあったら呼べ」
「はい」
小道具のナイフを持たせる動きをして、
掴んだのを確認したら刺したり切ったりの動きをさせる。
…さすが僕だ。ロボットは完璧に動いている。
「…」
そういえば木村は週に三回ほど塾に行っているらしい。
その帰りにロボットで襲えば…
完璧だ。僕の姿は見えないから犯人は僕だと行き着く可能性は低い。
その間、僕は誰かと会話でもしておこうか。
…そうなれば一番信頼できるのは小太郎だ。
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作者名：future*show | 作者ホームページ：
作成日時：2021年8月4日 17時
