キムテヒョンの憂鬱(完結)

傷口に消毒 ページ25

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(テヒョン視点…)



シャツのボタンをプチプチと外され
ズボンも降ろされ、あっという間にパンツだけにされた

Aが、全身を見てくる

恥ずかしくなる



『背中も切れてる……脇腹も……太腿も』


TH「まじまじ、見ないで」


『とりあえず、シャワー浴びてきて……怪我に破片が入ってたら、大変だよ』


TH「うん…わかった」


『その間に、部屋のガラス、片付けておくから』


TH「ごめん……」


『もう、ごめんはいいから……早く行って』


TH「うん」



浴室に入ってシャワーを頭から浴びる

鏡で全身を確かめる

身体の切り傷は、大したことない

手の傷は、跡が残るかも…

縫うまではいかないけど、ぱっくり切れてる……


急に、不安感が襲ってきた

俺がシャワーを浴びてる間に、Aが、居なくなってたらどうしよう……


慌てて、身体を拭かずに、パンツだけ履いて
浴室から飛び出した…

ドンっと当たって、俺は尻もちをついた


Aが仁王立ちで、立ってる

俺を見下ろしてる……



『テヒョン……ガラス片付けたけど、キッチンの窓、全部無くなってるよ』


TH「ごめん……」


『だから、すごく寒い……風が入ってくる』


TH「どうにかするよ」


『いまはいい、こっちに、来て』



促されるままベッドに座らされた

濡れてる髪や背中を、タオルでぬぐってくれる



『なんで、こんなびしょびしょのまま出てくるの？』


TH「Aが居なくなるんじゃないかと思って……」


『テヒョン……』



肩を押され、ベッドに押し倒された



TH「なになに！？」



心臓が跳ね上がる



『じっとして』



Aが俺の腰の上に、またがる


手には消毒液とガーゼ



『傷口、消毒しなきゃ……しみるけど、我慢してね』


TH「じゃあ、しなくていいよ」


『何、言ってるの？』



脇腹の傷に消毒液を垂らされた

焼けるような痛みに身をよじる



TH「………くッ」


『こっちも……見せて』


TH「A、もう、いいよ……」


『だめ、ちゃんとしないと……』



横向きにされ、背中の傷も消毒された
手には、軽く包帯を巻いてくれた



『破れてる服、捨てたから……今日は、このままで寝るしかないよ』


TH「えぇ……」



パンツ1枚の俺に

毛布2枚、布団1枚を肩までかけてくれて、
Aは俺のそばを離れた



TH「Aどこ行くの？」


『お風呂だよ……冷えたから暖まらないと、テヒョン先に寝てて』


TH「うん……早く上がってね」






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