闇金くん(2) ページ2
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___私は闇金で働いてる彼氏と付き合ってる。
彼と出会ったのは2年前くらい、夜の街。
「リアちゃん、今から来る私の客ちょっとアレな人達だから気をつけてね」
「分かりました。失礼の無いように気をつけますね」
「リアちゃんは座ってお酌するだけで大丈夫だから。くれぐれも危ない会話に加わらないようにね」
お店の先輩のユナさんが小声で話し掛けてくる。
今から来るユナさんの指名客はいわゆるヤクザ関係の人達。私がヘルプで入ることになった。
彼等は世間では口外できないような打ち合わせをするかもしれないから、そういう話が出たときは会話に加わらず"何も聞かないし、何も知らない"綺麗な置物にならなければならない。
大学の学費と生活費のために始めた夜の店。
本名Aとは別人の"リア"に成り切って頑張ってる。
出勤すれば何人か指名客が来るし、高級シャンパンを入れてもらえる日もある。
お陰さまで普通の大学生とは違う潤沢な生活を送れてる。
「リアさん、ユナさんの卓にお願いします」
「はい」
黒服のボーイに呼ばれてユナさんの卓につく。
「チェンさん、最近の私のお気に入りリアちゃん、良い子だからご一緒していい?」
「好きにしな」
「リアです。宜しくお願いします」
チェンさん以外の2人に名刺を渡して、あとはグラスを拭いたり灰皿を交換したり、
"例の取引き" "闇金" "みかじめ料" など聞きなれない単語が飛び交うけど全部聞こえないふりをした。
一通り重要な会話が終わったようで、シャンパンで乾杯したあと一人が話しかけてきた。
「リアちゃんって何歳?」
一番下っ端的なやつ。
仕立てのいいシャツの胸元から覗くギラギラした金のネックレスが雰囲気を台無しにしてる。
「二十歳です」
「ははっガキじゃねぇか」
「この子こう見えてしっかりしてるんですよ」
チェンさんの言葉をユナさんがフォローしてくれる。
「お前、こういうのが好きなか?」
「え、あ、まあ好きっすね」
「じゃあブランデーでもおろして今夜付き合ってもらえや」
「は、はぁ、親父の奢りなら」
「アホ」
「あははリアちゃん落とすの難しいよ」
「リア、シャンパンタワーの一番上が飲みたい」
「はは、そりゃあ豪気だな」
チェンさんの笑い声で、下っ端もつられてヘラヘラ笑った。
ブランドの革靴、ダイアの時計を身に付けていても下っ端にはブランデーをおろすお金はないみたい。
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Kaede.0807(プロフ) - 更新楽しみに待ってますねっ! (2019年12月13日 18時) (レス) id: 3d85b18928 (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - チョコさん» 読んでいただきありがとうございます(*^^*)テヒョン好きな方に読んでもらえて嬉しいです。無邪気なテテじゃなくて超塩なテテいかがですか?これからもよろしくお願いしますね(*^o^*) (2019年9月12日 22時) (レス) id: beb0d9315b (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - mozuku_2772さん» 応援ありがとうございます(*^o^*)闇金ウシジマくん好きな方に見てもらえたら嬉しいです♪♪またお立ち寄りくださいね(*^^*) (2019年9月11日 20時) (レス) id: d43a6e6af7 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - テヒョン推しなのでこの作品好きすぎます!最高です!更新待ってます!頑張ってください! (2019年9月11日 17時) (レス) id: 58e918a46e (このIDを非表示/違反報告)
mozuku_2772(プロフ) - ほんとに共感しかないです...(;;)更新頑張ってください(=^^=)応援してます〜! (2019年9月10日 21時) (レス) id: 8cb2522b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さかな | 作成日時:2019年9月4日 17時