チャンスはピンチ ページ7
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Aと俺の関係は進展がないまま一か月が過ぎたある日、Aは友人を連れてコンビニに立ち寄った。
二人で楽しそうに話しているから、雑誌を並べ変えるふりして近づいて、こっそり聞き耳を立てる俺。
「私、彼氏できたから」
Aから発せられた言葉に、両手に抱えていた雑誌を床にばら撒いてしまった。
どういう事だ。
「へぇ、どんな人?」
「実はアンドロイドの……あの応募のやつ知ってる?」
「知ってるよ、もしかして当たったの?」
「うん」
「まじで?うらやましいー」
二人の会話を一言一句聞き逃さないように聞いて、そのあと俺はバイトを早退してしまった。
まじでありえない。
俺が大切に温めていた関係を簡単にぶち壊すやつが現れるなんて、想定していない。
しかもそいつはアンドロイド?
訳がわからない。
俺はすぐにネットを開いて恋人アンドロイドについて調べた。
恋人アンドロイドは、なんでも出来るらしい。
あんな事やこんな事とかも。
いや、笑えないわ。
「一週間後に届くんだー、楽しみだよ」ってAの嬉しそうな顔が頭の中をぐるぐる回ってる。
嘘だろ。
こんな事になるなら早く声をかけて関係を進展させておくべきだった。
俺は恋人アンドロイドがAのとこへ届く前になんとかしなければならない。
多少強引でも、Aを手に入れるためなら俺は何だってするつもり。
*******
次にAがコンビニに来た時に告白しよう。
そう思って毎日シフト入れて待ってるのにAは一向に来ない。
やきもきしながら何も出来ずに一週間が経とうとしていた。
俺は居ても立っても居られなくて、Aの住んでるマンションまで来てしまった。
とりあえず何でもいいから繋がりが欲しくて思いついた方法。
「となりのとなりに引っ越してきたチョンジョングクです。」って頭の中で繰り返しながら、手土産も持たずにドアの前に立ってる俺。
となりのとなりって何処だよってかんじだけど……。
思い切って玄関の呼び出しボタンを押すと、待ち構えていたみたいにすぐ開いたドア。
「……あ、こんばんわ」
『えっ』
用意してた言葉は何も出て来なかった。
俺を見たAの顔がありえないくらい驚いていた。
なんでそんな顔するんだよ。
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Pちゃん()(プロフ) - 続き書かないんですかめちゃ気になります! (2019年12月5日 23時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん()(プロフ) - 続き書かないんですか?めちゃ気になります。更新待ってます! (2019年11月24日 22時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - いえいえ^^*グクミンは大好きなんですよ〜 (2018年8月4日 10時) (レス) id: eb2a52b976 (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - 結花さん» 読んでいただき感謝です^ ^のちのちグクミンかきたいっす!またお立ち寄りください (2018年8月4日 9時) (レス) id: 3c26e37d97 (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - のってくれてありがとうですw更新ファイティンです! (2018年8月4日 9時) (レス) id: eb2a52b976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:肴 | 作成日時:2018年7月26日 20時