嘘つき男 ページ12
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「実は俺もアンドロイドなんだよね」
そうジミンに打ち明けると、
俺の顔をまじまじと見てから
「嘘でしょ……普通に人間に見えるけど」
って、速攻で見抜いてくるジミン。
あーもう、こいつ嫌い!
Aがキッチンでお湯を沸かしてる音が聞こえる。
しばらく戻ってきそうにないから、
その間にジミンを家から追い出そうと画策する俺。
「ジミンさん、お帰りはあちらですよ」
わざと丁寧に呼んで玄関の方を指差す。
「なんで帰らないといけないの?」
「俺がAの彼氏だから、おまえは邪魔なんだよ」
「Aがさっき彼氏じゃないって」
ああ、めんどくせぇ。
はっきり言ってやらないと分からないんだな。
「Aは人間の男とアンドロイドが二人いて、どっちを選ぶと思う?俺が本気出したらおまえなんて速攻でクズ鉄コースだわ。発言には気をつけろよロボット野郎」
思い付く限りの言葉でののしってやった。
さぁ、どう出る?
泣きながら出て行く?
ジミンは少し驚いたように俺を見たあと、
目を糸みたいに細くした。
あーそうですか、
笑える状況ですか。
Aがホットコーヒーを持って戻ってきたとき、
俺の顔を見ながら口パクでなんか言ってるジミン。
ん?何だよ。
……ウ・ソ・ツ・キ
まじか。
俺、喧嘩売られてんなら買うから……覚悟しろよ。
*******
熱いコーヒーの入ったマグカップを両手で持ちながらフーフーって息を吹きかけると、
少しだけ落ち着いてきた。
さっきジミンにされたことを思い出したら顔から火が出そう。
それなのになんでホットコーヒー煎れちゃったのかな。
余計ほてりが冷めないじゃない。
しかもあの一部始終をグクに見られてたみたいで、
グク怒ってるだろうなって思いながらグクの顔を見たら、ジミンの方見ながら口角上げててびっくりした。
『グク、ジミンと何か話したの?』
「別になにも、それよりAはどうするか考えた?」
『ううん、まだ……考えがまとまらなくて』
「俺かこいつどっちか選べる?」
グクの言葉に首を横に振った。
どっちか一人選ぶなんて無理に決まってる。
「選べないよな、だって選ばれなかった方は破棄されるんだから……」
グクの残酷な言葉に何も言えなくなって、うつむいた私。
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Pちゃん()(プロフ) - 続き書かないんですかめちゃ気になります! (2019年12月5日 23時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん()(プロフ) - 続き書かないんですか?めちゃ気になります。更新待ってます! (2019年11月24日 22時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - いえいえ^^*グクミンは大好きなんですよ〜 (2018年8月4日 10時) (レス) id: eb2a52b976 (このIDを非表示/違反報告)
さかな(プロフ) - 結花さん» 読んでいただき感謝です^ ^のちのちグクミンかきたいっす!またお立ち寄りください (2018年8月4日 9時) (レス) id: 3c26e37d97 (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - のってくれてありがとうですw更新ファイティンです! (2018年8月4日 9時) (レス) id: eb2a52b976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:肴 | 作成日時:2018年7月26日 20時