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伊「…お前の気持ちも分かるよ、痛いほど。だけど圭人の気持ちとか、可能性を信じようよ。きっとさ分岐点なんだよ、ここが。あいつにとって」
山「…だけど、」
伊「大丈夫、圭人はメンバーのこともちゃんと考えてる。…1番、山田のことが気掛かりだったみたいなの。でも、山ちゃんみたいにグループの為に何かしたいからって…圭人も泣いてたよ。これ内緒ね?」
山「あいつ…っ」
わざとちょっと笑いかけたら、山田も泣きながらだけど少し笑ってくれた。
重ねてた手はいつの間にか、ぎゅっと握られている。
さっきとは違う涙を流す彼の頭を、反対の手で撫で続けた。
一通り泣いて落ち着いた山田の手が離れたと思ったら、テーブルに両手をついて頭を下げて
山「伊野尾ちゃん、ごめん。俺、伊野尾ちゃんの事も圭人の事も、なにも考えてなかった。まだ全部納得出来たわけじゃないけど…でも、応援するよ」
と言ってきた。
まさか謝られるとは思ってなくて、頭上げろよって慌てて促す。
伊「謝られる事なんかされてないよ。むしろ俺の方が言い方キツかったよな…ごめん」
山「それは俺がうじうじしてたからじゃん」
伊「それでも、挑発的な事言ったのは俺。…ってこれ終わりがないやつじゃん。んー、じゃあお互い様ってことにしよっか」
山「しよっかって…相変わらずテキトー…。でもまあ、うん…たまにはいいね、伊野尾ちゃんのテキトーも」
誰がテキトーだよって真顔で言ったら山田が真っ赤に腫れた目で大口開けて笑った。
笑ってくれたからいっか、俺のキャラも
・
それから圭人がアメリカに発つまですぐだった。
なんとかメンバー全員笑顔で見送って、ちらほら寂しくて泣いちゃって…
山田は泣かないように頑張ってたから見ないふりをする。
ねぇ山田
俺、不満を表に出せてたお前が羨ましかったよ
心配じゃないか?不安じゃないか?
そんなもん、話聞いた時からしてるに決まってる
俺だって本当は、行って欲しくなかった
泣いて縋ってでも止めたかった
寂しくて嫌で、仕方ない
でもそんなことしたら、優しい圭人を困らせて…留学しない道を選ぶって分かってたから
物わかりが良い振りしてお前に偉そうなこと言ったくせに、ごめんな
…頑張ってね、圭人
浮気したら許さないから
絶対、2年後に帰ってきてね
そしてまた俺を惚れ直させて
お前の場所は俺らがちゃんと守るから
・・・頬を伝うそれには、どうか誰も気付かないで。
ーーーfin.
オサナナジミ(ybhk×in♀)→←寂しくない、なんて(kt×in)
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にゃんけんけい(プロフ) - shootingstarhapさん» コメントありがとうございます!それでしたら、後日談という形で書きたいと思います!これからもよろしくお願いします! (2019年1月28日 0時) (レス) id: 7b4caff91c (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 初めましてm(__)mにゃんけんけいさんのお話好きです。結ばれた後のお話も読みたいって思いました。特にさんかくかんけいが私は好きです!またお話楽しみにしています。 (2019年1月27日 20時) (レス) id: 5a8165fe93 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんけんけい(プロフ) - 優姫さん» 喜んでいただけたようで、本当に何よりです!グダグダになってしまって「これって三角関係?」と不安になりました。またリベンジさせていただきたいと思います!優姫さんありがとうございました! (2018年10月14日 22時) (レス) id: 7b4caff91c (このIDを非表示/違反報告)
優姫 - にゃんけんけいさん» リクエストを書いていただきありがとうございます。終わってしまったという寂しさでいっぱいですが、最後、山田くんとくっついて良かったです。自分の好きな作品の一頁に自分がリクエスしたお話が入り嬉しい限りです。本当にありがとうございます。 (2018年10月14日 19時) (レス) id: b87ce6cf65 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんけんけい(プロフ) - 優姫さん» 少し長くなりそうですが、暖かい目で見守ってください!よろしくお願いします<(_ _)> (2018年10月1日 20時) (レス) id: 7b4caff91c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんけんけい | 作成日時:2018年9月26日 21時