青い猫の仰せのままに(×in)

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in｢具合、悪くないもん…っ｣


ちゃんが俺の背中を押して、ドアの外に追い出されたと思ったら、勢いよくドアが閉められた。


ドアノブを回しても開かなくて、ドアをドンドン叩いてちゃんになんとか開けて貰おうとするけど全く開く気配はない。


ar｢ちょっ！おい、ちゃん！！｣

in｢…メイク終わったんでしょ？俺の事はいいから、先戻って｣

ar｢だから、話聞けって！｣

in｢…大丈夫だから。心配かけてごめん、上手くやるよ｣

ar｢はぁ！？俺が言いたいのはそういう事じゃなくて…！！｣


ガチャンッ

鍵までも閉められて、呆然とドアの前で立ち尽くす。


なんだよ…もう知らねぇ、ちゃんなんか！！！

半ばヤケになってドア越しに｢ちゃんの分からず屋！｣と叫び、その部屋を後にした。



楽屋に不機嫌モード全開で入ってきた俺に話しかけてくるメンバーはおらず、ちゃんはギリギリまで戻ってこなかったから、何があったか知ってるのは当事者の俺たちだけ。

他のメンバーとは普通に話をするちゃんに腹が立って、俺も山田にちょっかいをかけにいった。

隣に座る知 念が呆れたようにため息をついたけど、気づいてないフリをする。


ライブが始まる15分前。
JUMPコールが聞こえてきて、円陣をくむ。

いつもは隣のちゃんは、俺の真反対にいた。

なんだよ。そんなに嫌かよ。

ふつふつと込み上げてくる物に蓋をして、それを発散するために声を張り上げたら｢うるさい｣と隣の知 念に怒られた。




そんなギクシャクしたまま、ライブがついに始まったｰｰｰｰｰ…。



オープニングからファンの子たちの熱気がすごくて、気持ちが高揚する。
ガッツリ踊って、歌って。

たまにちゃんと目が合いそうになるけど、気まずさからパッと目をそらした。


どんどん曲が進み、ジャンプバンドの出番の時。

ピアノのセッティングをしてるちゃんが顔を顰めて肩で息をしてるのに気が付いた。

…気がついたからって何もできないけど。


何となく、曲中に歌いながらちゃんのそばに近づいた。

目が、合う。


なんだよ、構われたくないんだろ。
だったらそんな顔すんなよ。

そんな、縋るような目で俺を見るなよ。


耐えられなくてフイっと目をそらした。
さっきと変わらず歌い続ける。


後ろで、ちゃんがどんな顔をしてるのかも知らずに。

3→←心配で仕方ないんだ。ほら、今日も無理してる(ar×in)

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