キス魔のリュゲルと抱きつき魔のガンダレス【ｲﾅｽﾞﾏｲﾚﾌﾞﾝＧＯｷﾞｬﾗｸｼｰ】 (ページ28)

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ぼくは男だ！２５ページ28

(カゼルマＳＩＤＥ)

「チームが･･･乱れる？」

少女、Aはそう言った。

「そう！･･･だから正々堂々アースイレブンと戦うことは、無理だと思うよ」

おぼつかない足取りで必死に俺に追いつこうとする彼女は、どことなく小さな子供に見えた(見た目的にも)。

俺はAに目を向けながら話を続ける。

「でもどうして君はチームが乱れると思うんだ？」

「･･･わかりやすく言えば、プラスとマイナスの作用でしょうね。正々堂々と戦いたいプラスと、どんな手を使っても勝ちたいというマイナスの作用。･･･それが、これから起きる貴方たちのチームの･･･いわば“試練”ね」

見た目のわりに難しいことを言う子だな。
･･･プラスとマイナスの作用、か。
そう考えていると、急に少女が立ち止まった。

「･･･？どうした」
「･･････もう無理、歩けない」

「･･････は？」

なにを急に。
歩けない？一体どうしたというのだ。

「･･･うう、こんなことなら最初から林檎持ってくればよかった」

林檎？
林檎って、あの林檎か？

「サンドリアスに林檎はかなり貴重だぞ？･･･田舎中の田舎にしか売ってないし、なにより水分が多いからな。結構にん」
「そういうこと言わないで！すごい虚しくなる」

ヘナッとその場に座り込むA。
･･････ど、どうすればいいんだ？

ここに置いていくわけにもいかないし、無理やり引きずっていくのもどうかと思う。なら、選択肢は、“歩くまで待つ”か、“背負っていく”･･･だな。

･･････じ、時間も時間だし･･･背負って行くしかないか。

「ほら、A。乗れ」
「･･･うん？なぁに？乗れって･･･」

く、可愛い･･･。

「疲れたんだろ？だから、俺の背中に乗れって」

俺がそういうと、一瞬Aは儚げな表情をした。
が、すぐに、うん！と言って俺の背中に身を委ねた。
･･････軽ッ。

「もう少しでつくから、ちょっと我慢していろ」

そう言った俺だが、理性が保てるかが心配だ。