3’モンブラン ページ3
背後に感じる視線
兄を好きだとバレた後だから多少の気まずさは残るものの、時間を無駄には出来ず思いきって振り返る
『あの、松田さん。熱があると聞いたんですが』
「...まぁ、そうだけど...。てかAは帰れ」
若干鼻声気味で追い出そうとする松田さん
『何でですか?』
「何でって...Aに移す訳にはいかねぇだろ」
『バカはなんとかって言うじゃないですか』
「アホか。あれは熱ある事に気付いてないだけだっての。それにお前成績上位だろ」
どうしても追い返したいらしい松田さんはノロノロとベッドから抜け出し、扉を開いて「お帰り下さい」ジェスチャーを作る
そんなに限界そうな体して悪化でもしたらどうするのか。家には一人だというのに
見た所、替えの冷却シートも無いし薬もコップも置かれてない
今尚帰れと言わんばかりの彼に歩み寄り、片方の手を掴んだ
「A?」
風邪を引いてるせいなのか、いつもより脱力感がある
そんな松田さんをやや強引にベッドに倒し布団を掛けた
『病人は寝て下さい!!それと何か一口でも食べましたか?』
「...__あー、食べて」
『ませんね、見る限りじゃ。ちょっと出掛けて来るのでちゃんと寝てて下さいよ!!』
目を点にさせる松田さんに一喝し、部屋を出た
**
買い物を終え、松田さん宅に到着
なるべく音を立てずに開いた扉
「ん、お帰り」
『起きてたんですね』
仰向けのままスマホをいじっていて、寝ては居ないものの横になってるだけマシかと買い物袋の中身を漁る
『すみません、何か食べたいもののリクエストとか聞かず勝手に買って来たんですが...』
「あー...気にすんな」
スマホをサイドテーブルに置いて体を起こした松田さんに歩み寄る
袋の中からおもむろに取り出した
『取り合えず市販の薬を買って来ましたけど、一応病院で処方された薬も飲んだ方がいいかもしれないです』
あと、と続けて取り出したものを差し出す
『梅昆布茶です』
「......」
見るからに嫌そうな顔を隠さない彼に梅昆布茶を近付ける
「前にも降谷に死ぬ程飲まされたんだよ...」
渋々受け取って銘柄を確認すると「うわ、同じヤツ...」と返却してきた
だがしかし、これだけで終わらない
『はい、セロリもありますからね』
「お前ら二人セロリと梅昆布茶は風邪に良いって思ってるだろ。それも降谷に吐く程食わされたっての」
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リンドウ - 月下美人さん» ここまで読んで下さりありがとうございます!何とか無事にハッピーエンドで終える事が出来ました!笑 ありがとうございました!! (2019年6月6日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - あめ、さん» ありがとうございますー!!こじれた恋愛ついに完結致しました!おコメントも励みになりました、本当にありがとうございました! (2019年6月6日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
月下美人(プロフ) - ハッピーエンド完結おめでとうございます&お疲れ様です!! (2019年6月6日 1時) (レス) id: 9aa06677e2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ、(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも楽しく読ませていただいてました。ついに結婚……!これからもどうかお幸せに、ですね!お疲れ様でした〜。 (2019年6月6日 1時) (レス) id: 112aeeb1e8 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - コーヒー牛乳さん» 本当ですか!ありがとうございます!!この作品で降谷さんと松田さんをもっと好きになって頂けるとは...!!喜びの極みです笑 これからも更新頑張ります (2019年5月19日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年4月2日 5時