12’西瓜シャーベット ページ12
降谷side
辺りはすっかり闇と化した暗い夜
警視庁をたった今出たところだ
＿＿今夜も日付を跨いで帰宅する事になりそうだな
というのも最近はその日の内に帰る事がめっきり減ってしまった。ちゃんと帰れてはいるのだが
吐いた白い息が風に流れて行きながら、屋内に停めた車へと静寂な闇の中を突き進んで行く
...だがしかし、不意に感じた人の気配
ピタリと歩みを止め息を吐いた
「...＿＿誰かいるのか」
僕の愛車付近でその身を潜めるそいつに声をかけた
＿＿「よぉ。随分遅かったじゃねぇか」
煙草を蒸かしながら呑気に姿を見せたのは松田
「何だ松田か。僕に用か？」
ここに松田が来るなんて珍しいとも思ったが見た感じじゃ急用な訳でも無さそうだ
「この間の電話は随分と勝手な事してくれたじゃねぇか」
電話、とは。＿＿ああ、Aが熱出した時の事か
勝手に切った事を言っているのか、はたまたAに伝える筈の言葉を聴いていた事か
「わざわざそれだけを言う為にここまで？」
流石に松田はそんな事で来るような奴じゃない。寧ろ面倒くさいと一蹴するような奴だ
やっぱり何か大事な事か何かか＿＿
「降谷、お前にこれを言う事は無いと思ってたんだけどな。やっぱり気が変わった」
僕らの間で、松田が吸っていた煙草の灰が落ちた
「俺、Aの事本気だから」
知ってたと思うけど、なんてわざとらしく付け足すとまた煙草を吸い始め、灰の部分が赤く光る
＿＿気付いてなかった訳じゃない
まさかな、とは思う場面はいくつかあった
だけど真正面からぶつけられると言葉に詰まる
何て返せばいいか分からない
「...本気で言ってるのか。Aはまだ高校生だぞ」
「今さら歳なんて関係ねぇだろ
＿＿それに俺だったら。あいつが大人になるまで待つ事だって出来る」
...＿＿松田は。僕に出来ない事をやる事が出来る
その言葉がナイフの様に鋭い刃で突き刺さった
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リンドウ - 月下美人さん» ここまで読んで下さりありがとうございます！何とか無事にハッピーエンドで終える事が出来ました！笑 ありがとうございました！！ (2019年6月6日 7時) (
レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - あめ、さん» ありがとうございますー！！こじれた恋愛ついに完結致しました！おコメントも励みになりました、本当にありがとうございました！ (2019年6月6日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
月下美人(プロフ) - ハッピーエンド完結おめでとうございます&お疲れ様です！！ (2019年6月6日 1時) (レス) id: 9aa06677e2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ、(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも楽しく読ませていただいてました。ついに結婚……！これからもどうかお幸せに、ですね！お疲れ様でした〜。 (2019年6月6日 1時) (レス) id: 112aeeb1e8 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - コーヒー牛乳さん» 本当ですか！ありがとうございます！！この作品で降谷さんと松田さんをもっと好きになって頂けるとは...！！喜びの極みです笑 これからも更新頑張ります (2019年5月19日 7時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ | 作成日時：2019年4月2日 5時
