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「Aッ!」
目の前で血しぶきがあがり、足元を見れば胸元を真っ赤に染めた愛しい人。
急いで彼女を抱き起した。
「Aッ!しっかりしろ!」
叫ぶと、弱々しい掠れた声が、彼女の口から発せられた。
「総…悟…、ごめ‥ん……。
とちっ…ちゃった…。」
その胸元からは血がドクドク溢れていて、
もう、助かる状態ではなかった。
「・・・ッ、」
消えてしまう。
本当に好きで、
本当に愛してて、
本当に欲しくて、
本当に必要な、この人が、消えてしまう。
それが直感でわかってしまって、涙がボロボロ流れた。
すると、力なく笑って、彼女は言った。
「泣かない…で…。
私は、死なない…から。」
そんなわけない。
彼女はもう、死ぬ。
「忘れちゃった…の…?
……五段目…」
はっとすると、彼女の口が、ふっと緩んだ。
「…だから、大丈夫…だよ?
総悟…。だって、____。」
・・・・・・
悲しみも、悔しさも、絶望も、
全てを押し込め、無理矢理笑った。
「…当たり前だろィ。絶対ェお前は死なせねぇよ。」
彼女の表情が安心したようなものに変わって、
その瞳が、ゆっくりと閉ざされた。
俺はまだ温かい彼女を抱きしめて、涙が枯れるくらい、泣いた。
大丈夫…だよ?
だって、
あなたが生きてる限り、私は死なないもの。
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沖田夕重(プロフ) - 天麻さん» わ、わ、わ、光栄です!ありがとうございます! (2018年8月17日 22時) (レス) id: 54032f76e1 (このIDを非表示/違反報告)
天麻 - こんな小説をもっと早く読みたかった!すごくいい小説です!!! (2018年8月17日 14時) (レス) id: 59f8b0c9ad (このIDを非表示/違反報告)
沖田夕重(プロフ) - 桜華さん» 本当ですか!?ありがとうござますっ! (2018年8月14日 9時) (レス) id: 92c235f95b (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - 好きです。← (2018年8月13日 18時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
沖田夕重(プロフ) - あると。さん» ありがとうございます。できる限り頑張ります! (2018年8月11日 21時) (レス) id: 54032f76e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田夕重 | 作成日時:2018年8月10日 21時