俺はお前の、お前は俺の (ページ11)

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④ ページ11

後々、あの二人があの灰谷兄弟だと知った。
灰谷兄弟…春が東京卍會にいた頃、聞いたことのある名前だった。

もしかしたら、本当に春に繋がるかもしれない。
でも、相手は反社。
気を悪くさせたら自分も消されるかもしれない。
慎重にいかないと、ね。

蘭「桜ちゃ〜ん♡おはよ〜♡」

『蘭さん、おはようございます。』

蘭『なんでいつまでも敬語なの〜寂しいな〜』

『蘭さんはオーナーですからね。』

灰谷兄弟は2人揃ったり別々だったりでほぼ毎日お店に現れていた。
そして、いつも私を指名する。オーナーなんだから普通に話しかけてくればいいのに…。

蘭「ねーえ、桜ちゃん♡この後暇？」

『えっ？』

蘭「ちょーっと付き合って欲しい場所があるんだよね〜」

『分かりました…』

アフター？この兄弟と？？
もしかして、ほんとに私消されちゃう？

竜「店終わる時間にまた迎えに来るから。」

そういうと2人は1度店を出た。

今日は指名続きで疲れたから裏で一休みしようと思ってタバコに火をつける。

春もまだタバコ吸ってるのかな…。
私が吸い始めたなんて春は知らないよね。
付き合ってた時、春はタバコを吸い始めると私のことを遠ざけた。

春「七瀬の身体にはよくねぇから離れときな。」
ってよく言ってたっけ。

今、タバコを吸ってる私を見ると春はなんて言うのかな。

2つ年上の春は当時の私からするとすごく大人に感じた。
若い時って年齢の差が大きく感じちゃうんだよね。

すごく大事にしてくれてた春。
私が中学を卒業するまでキス止まりだったっけ。
初めて体を重ねた日もそれ以降体を重ねる時も春はたくさん”好き”をくれてた。

「はる…あいたいな…」