天才と呼ばれる幼馴染と平凡な俺【HQ】 (ページ12)

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平凡な俺の日常その11 ページ12

『日向もうちょい腰落としたほうがやりやすいと思うよ』

日向「こ、こうか…？」

『ん、そのくらい』

菅原さんとレシーブ練してる日向を少し遠目から見てアドバイスしてみる

俺からのアドバイスを真面目に聞いて、実践してる日向は物凄く素直で良い子なんだと思う

以前飛雄にレシーブ教えろって言われた時なんて、アドバイスなんてしたら睨まれたもん

まあ結局はアドバイス通り改善していったからあんだけ上手くなったんだろうけど…

日向みたいな素直さを飛雄は覚えたほうがいいね

影山「Aちょっと手伝え」

体育館の端のほうに座って日向と菅原さんを見て暇したてた俺を見下ろす幼馴染

その目ときたら鳥肌もの

本人は自覚ないらしいから、ただ単に目付きが悪いだけなのかもしれないけど

『何すればいい？』

軽めのストレッチを入れてる田中さんと飛雄に聞いてみる

まあ、大方予想はついてるけどね

影山「田中さんがスパイク打つから、適当に拾ってろ」

『はーい』

手伝ってる側なのに扱いが雑っていうのは置いといて

なんとなーくボールが飛んできそうな所に立って、軽く構える

俺が構えたのを見て、飛雄にボールを出す田中さん

そんな田中さんから出されたボールは、飛雄の指先に触れた後

ふわりと軌道を変えて宙に舞った

「うぉらぁぁぁ！！」って奇声を発しながら打った田中さんのスパイクは、俺の腕に弾かれコード外へ落ちた

田中「よッし！絶好調〜！」

『なるほど…』

田中「おいおいAそんなもんかオラ！」

『もう一本お願いします！』

田中「おうよ！何本でも打ってやるぜ！」

田中「なんたって俺は田中先輩だからな！」

「ダハハ！！」って豪快に笑ってる田中さんに苦笑いしつつ

頭の中で田中さんのスパイクを分析する

動きこそは大雑把だけど、威力はそれなりにある

強豪校のリベロとかじゃ拾われちゃうかもだけど、そこら辺の公立校とかには全然通用するレベル

今じゃ落ちた強豪なんて呼ばれてるらしいけど、意外といい選手揃ってるよね烏野