信じて… (ページ8)

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桃side ページ8

ご覧になる前に作者から

「信じて…」をご覧くださりありがとうございます。
ここから先、人によっては不快に感じる可能性がある内容となります。現実では無い、フィクションだということを改めてご理解の上ご覧下さい。

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《...次は..□○、□○》

ようやくアナウンスが最寄り駅への到着を告げた。

顔を上げれば、人の隙間から見慣れた景色が見える。太陽はほぼ顔を隠して、街は暗くなっていた。

キリのいいところで嫁とお別れして、肩から掛けていたカバンにゲーム機をしまう。

駅につけば家まであと少し。この時は、帰ったら何しようかな、なんてどうでもいい事を考えていたと思う。

《降り口は左側です。足元に...》

電車が速度を緩め、駅のホームへと進入していく。

出口から遠いし、早めに動かないと降りれないかも…

そう思って人波を掻き分けようとした時だった。

「...ｯえ!?ちょっ、」

急に誰かに右手首を掴まれたと思ったら、次の瞬間、そのまま自分の意思せぬ方へと腕が引っ張り上げられた。

「この人、痴漢ですっ!!」

何が起きているのかわからないまま
俺は周りのすべての人間の
冷たい視線を一斉に浴びていた。