信じて… (ページ46)

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白side ページ46

午後6時。

その頃には舘さんも体を起こして、ソファーに体を凭れかけていた。
その顔色はまだ優れないし、ぼんやりしていて、どこを見てるのかわかんない…物凄く心労が表情に現れていた。

謝らないといけないとわかってて、下手に声をかけたらまた舘さんを傷つけそうで…

どうすればいい…？
縋る思いで康二くんに目線で合図を送れば、康二くんは舘さんを見て困ったように笑って、ゆっくり首を左右に振った。

きっとまだ早いって事なんだろう。
そう解釈して、康二くんにゆっくり頷いて、舘さんからなるべく遠い壁でに縋って膝を抱えた。

やがて、リビングにはあべちゃんもめめもやってきて、でもみんな何も喋らなくて。
静かな空間に耐えられなかったのか、康二くんがテレビをつけた。

流れてくる夕方のニュースは何の変哲もないローカルニュース。移り変わる画面をぼーっと見ながら、時間を潰していた時だった。

ん？
ズボンのポケットからわずかに感じる震え。
見れば、スマホがふっかさんからの電話を告げていた。

『続いては、お天気のコーナーです。明日は___』

テレビの音だけが響く空間で、電話をするには気まずかったから、そっと廊下へ。

白「もしもし？」
紫『あ、ラウ？よかったー！出た！』

家の中の雰囲気と真逆の、さっきのぽわぽわふっかさんとは違う、嬉しそうな声。

白「ごめんね、出るの遅くなっちゃって」
紫『いいのいいの、あのさ____』

なんだか興奮してるふっかさんから飛び出したのは目からウロコのお話。

白「え、それ本当！？」
紫『うん。今、事務所で言われた。この後そっちに行くからよろしくね』
白「わかった！」

びっくりして、でも嬉しすぎて、
つい声も大きくなっちゃった。

みんなに、早く、教えてあげなきゃ！！

そうやって興奮したままリビングへ戻ったはいいけれど、そこはテレビの音だけが響く空間で、僕のことは誰も見ていない。

そんな所で、声を出すのは躊躇われた…

だけど…

白「あの、さ…みんな、」

ちょっとだけ勇気を出してみんなに話すね

康二くん、めめ、あべちゃん、そして舘さん
みんなの目が僕を見てる。

それを確認して
ひとつ大きく息を吸って、
できるだけ落ち着いて話した。

白「佐久間くんが、帰ってくるって」