信じて… (ページ31)

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赤side ページ31

ふっかと佐久間の攻防が始まって3分くらい経ったころ

佐久間の口から息を吐く度に聞こえるハァハァという荒い息遣いが大きくなってきた…

当たり前だよね…つい30分前に38℃後半だった熱が、簡単に下がるわけがない。ただ立ってるだけで相当しんどい状態のはず…

そんな中追い詰められたらたまったもんじゃない…そろそろ助け舟を出さないと…

赤「さk…」
青「じゃあ、動画は？」

俺の声を遮るように声を出したのは翔太だった。タイミングが被ったのは、偶然か、それともわざとなのか…

翔太はスっと立ち上がると、スマホをいじりながらふっかの隣に並んだ。

桃「…ど、どうがｯ？」
青「…ほら、これだよ、これ。」

目を真っ赤にした翔太が差し出したスマホの画面を見た佐久間は、小さく首を横に振った。

青「ここ映ってんの、佐久間じゃん」

さっきまでの涙を忘れてしまったかのような冷たい声。
翔太は、まっすぐに佐久間を見つめ、逃げ道を塞ぐかのように問いただし始めた。

桃「…ちがう…おれ、ほんとに」
青「いや、でもさ？この服装、まんま今のお前じゃね？」
桃「…でも、おれｯ…ほんとに…」
緑「しょうた、やめてよ…」
青「なに？じゃあさ、ここに映ってんの誰なわけ？」
桃「でもｯ…ほんとに、ｯお、おれｯ…ちがｯ…」

隣にいた阿部が、涙ながらに翔太に願っても、翔太は、佐久間に動画を見せ、質問を続けた。

体のだるさからか、それとも答えに困ったからか、次第に、口を閉ざしていく佐久間。

それを見て、畳み掛けるように、照までもが声を荒らげた…

黄「佐久間、ちゃんと話せよ！お前、またケーサツに呼ばれるようなことしてんだろ？なぁ？」

黒「岩本くんｯ」

黄「無実ってなら、ちゃんと説明しろよ！ケーサツにも、俺らにも！」

佐久間は3人が何か発する度に、佐久間は肩をビクビクと跳ねさせるようになり…

桃「…おれ…ほんとに、なにも…ﾊｯ…ﾊｯ」

黒「佐久間くん？」

桃「…し…ﾊｧｯ…じ…よｯ」

3人に責め寄られた佐久間は、もう、限界だった

緑「さくま！佐久間、しっかりして！」

黒「佐久間くん！わかる！？」

ついに佐久間は、ズルズルと阿部にもたれ掛かるようにして気を失ってしまい、異変に気づいた目黒が、床に叩きつけられる前に支えてくれたけれど…

緑「お前ら、ふざけんなよ！！！」

目の前に広がる、これまでくぐってきたどんな修羅場よりも酷い事態に、俺の心の中は、もうぐちゃぐちゃだった。