信じて… (ページ24)

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紫side ページ24

気づいたらベッドの上に寝てて、何があったのか一瞬わかんなかった。でも、豆電球が灯る部屋で、何回か瞬きをするうちに、佐久間のこと、思い出して…息が詰まる感覚が気持ち悪くて、独りが怖くなって、ベッドを抜け出した。

明かりの点いたリビングに入ると、翔太と舘さんが居て、それだけでちょっと安心した。

舘さんが淹れてくれた優しいお茶の味にも助けられて、少しだけ、気持ちが落ち着いてきて、ふと壁掛けの時計を見れば午前5時前。

しばらく舘さんとゆったりお茶を楽しんでたんだけど、玄関の方で音がするなり、舘さんはそっちへ行ってしまった。

青「帰ってきたっぽい」
紫「うん」

そのままリビングにみんな来るだろうと、翔太と待ってたけれど、入ってきたのは舘さんだけで

青「あれ、照たちは？」
赤「それが、佐久間かなり熱出ちゃってて」
青「マジ…？」
赤「とりあえず寝室で休ませようと思うけど、ふっか良い？」

うん、と一つ頷いて見せれば、舘さんはバタバタと看病道具を用意し、またリビングを出ていった。

メンバーが体調崩すことなんて、結構あるあるなはずなのに、なんか今日は胸がザワザワして気持ち悪い…自分の体の不調に、どうしよって焦りも出てきた時

トントンと膝が叩かれた

青「ふっか、心配なのはわかるけど、深呼吸して？ふっかまで苦しくなるから」

気付かぬうちに速くなってた呼吸のリズム。
それを翔太が元に戻してくれた。

青「ん、もう大丈夫かな。ちょっと汗かいちゃってる」

ハンカチでポンポンと汗を拭いてくれて、スタッと立ち上がった翔太は、キッチンに入って舘さんがさっき淹れてくれたのと同じお茶を出してくれた。

ふわっと香る良い香りが、アロマみたいに心にまで染み渡って

青「熱いかもだけど、そっちの方が落ち着くかなって。」

お茶淹れたの久しぶりだわー、って笑う翔太の笑顔にも救われて、胸のザワザワは和らいでいった。

そのうち、ピンポーンとチャイムが鳴り、翔太が出れば、チーフマネージャーがやってきた。

ﾏﾈ「遅くに失礼するよ」

事務所に一報が入ってからずっと佐久間に着いてくれてたみたいで、その顔は凄く疲れてて申し訳なくなった…

翔太が俺にしてくれたのと同じようにマネージャーにもお茶を淹れた頃、リビングに舘さんたちも入ってきて、

ﾏﾈ「今後のことを考えよう」

マネージャーはいつもよりトーンを下げた声で、話を切り出した。