信じて… (ページ16)

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黄side ページ16

マネージャーの報せを受けてからは早かった。

青「佐久間帰って来れるの!?」
黄「うん。今から警察署来て欲しいって言われたから行ってくる」
黒「俺も行きます！」
緑「ﾝ…さくま？…さくま、かえってくる？」

待ち望んだ報せについ大きな声を出してしまった俺らの声で目覚めた阿部が、ガバッと勢いよく起き上がり、さっきまでとは人が変わったように動き出した。

緑「いく……ひかる、おれも行く！」
黒「でも、阿部ちゃんさっき」
緑「行く！連れてって」

目に力を宿して真っ直ぐ訴えてくる阿部。こうなると何を言っても意思は曲げない頑固者だってことは、もう長い付き合いでわかってたし、今は何より早く佐久間に会いたくて、無理をしないことを条件に阿部も連れていくことにした。

青「一応これ持っていって。」
赤「気をつけてね」

ゆり組に見送られ、玄関の扉を開けば、今日は雨が降るのだろうか…少し湿っぽい風が頬を撫でた。

マネージャーからの連絡を受けておよそ30分。
目的地である警察署にたどり着いた俺らを待ってたのは、無数のフラッシュだった。

パシャパシャと焚かれる目障りなそれを振り切るようにして、入口に1番近い所へ少し乱雑に車を停めた。

ﾏﾈ「岩本さん！」

記者たちの様子で察したんだろう、こっちが車の扉を開く前に、昨晩から佐久間を見てくれてたマネージャーが駆け寄ってきた。

黄「連絡ありがとう。佐久間は？」
ﾏﾈ「あちらです。とにかくまずは中へ。」

記者たちは門番の警察官に止められ、敷地には入って来れないらしく、それに少しだけ安心して、阿部と目黒と一緒に建物の中へと足を踏み入れた。