信じて… (ページ13)

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白side ページ13

黄《佐久間が、警察に連れていかれてるんだ。仕事から帰る途中で、その…女性に痴漢だって訴えられたって…》

冗談だと思った。

あれ、俺、悪い夢見てんのかなって...
画面越しに聞く岩本くんの言葉が信じられなくて、つい抓ったほっぺたはジンジンと痛くて、これは現実なのかとぼんやりと認識した。

橙「なんでなんｯ？なんでそんなことに...」

大号泣の康二くんと、画面の先の暗い顔した6人のお兄ちゃんたち。特にふっかさんと阿部ちゃんは、表情がわからないほど俯いちゃってる…

こんなの、僕が知ってるSnowManじゃない……

黄《詳しいことは俺にもわかんねぇ。今もマネージャーからの連絡待ち》

青《はぁ…にしても、痴漢って...》

赤《SNSの動画、炎上しちゃってるよね…佐久間の名前付きで》

黒《...佐久間くん、そんなことしないと思うけど》

青《いや、マジありえなくね？》

橙「せや！ありえへんやろｯ…なんでさっくんが苦しまなアカンねんｯ…」

みんながあれこれ言ってることも
2,3秒遅れてじゃないと頭に入ってこない。

夜だからとか
疲れてるからとかじゃなくて
ただ単に、脳がこの現実を受け入れようとしてくれないみたいで…

黄《ラウ、大丈夫？》

白「...あ、うん…大丈夫」

いつもなら、みんなと話ができるのに、
なんだか今は頭が働かない…

でも、でもね、これだけは聞かなきゃいけないって

白「さくまくんも、大丈夫だよね…？」

黄《……とにかく、明日は、全員仕事キャンセルになったから。康二とラウも東京戻ったら全員で話そう》

はっきりと肯定してくれないことに、胸がギュッとなったけど、“全員”って言葉に一縷の望みを賭けるしか無かった…

おやすみ、という言葉を交わしたあと、暗くなった画面。

橙「らう、さっくんのこと、信じて待とうな」
白「もちろん…はやく、会いたいね…」

不安を握り潰すように、康二くんと何度も手を取り合って、眠れない夜を過ごした。