信じて… (ページ12)

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白side ページ12

今日は康二くんとの地方ロケ。意外と珍しい組み合わせ、なのかな…？

ホテルは2人一緒の部屋だから、「久しぶりのラウとのお泊まりやなぁ」なんて、移動中から康二くんのテンションは高くって、でもそれが楽しくって。笑

たくさん歩いて食べて笑って、いい感じの疲労感の中、グダグダとお喋りをしながら夜のお菓子パーティーを楽しんでた。

橙「でさぁ、そんときに……あ、ラウごめん、電話や」
白「ううん。気にせず出て？」
橙「ありがとう、あ！照兄からや！」

どうやら岩本くんから電話が来たみたい。珍しいことでもないから、ボリボリと好きなお菓子を食べながら少しだけ話を聞いてたんだけどさ、

康二くんの声、最初は「照にぃ、どないした〜」って嬉しそうだったのに、話してるうちにどんどんトーンが下がっていった。

橙「…うん、うん、…...え、ええけど、何かあったん？...うん、ラウールもおるよ。ラウールも一緒がええかな...」

俺も関係ある話…？まぁ相手は岩本くんだからグループの話とか？昨日の振り付けの変更とかかな？
さすがに電話の先の声までは聞こえなくて、あれこれ考えれば考えるほど気になっちゃう。

橙「…わかった、準備するからまた後でな？」

バイバイ、という声が聞こえて顔を上げると、電話を切った康二くんの顔色は青くて、目からは今にも涙が零れそうでびっくり！

白「康二くん！？どうかした？」

放っておけなくて、つい、ギュッと手を握ったら、すごく冷たくてまたびっくり。

橙「……ｯらう。ごめんけど、今日寝るの遅くなりそうや」

白「うん。別に大丈夫だけど...康二くん、大丈夫？」

橙「おれ…？…俺は、大丈夫」

僕を心配してか、無理に口角を上げた康二くん。

見るからに言葉と心が逆方向に向いていることは分かっていたけれど、

橙「…なんや、照兄がな、みんなで大切な話がしたいんやって…15分後にテレビ会議始めるらしいから、今のうちにトイレ行っておいで」

康二くんが何かを誤魔化そうとしてるのが分かったから、優しさに素直に従って、バスルームに入った。

何があったんだろう...

壁に凭れながら考えてみても全く分かんなかった。