▽ 意外な ページ36
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渡 「 A、ご飯行かね? 」
単独公演へ向けてのミーティングやレッスンが
終わってバラバラと帰っていく皆を見送ってると
珍しく翔太くんがご飯に誘ってきた。
本当はやりたい事あったけど
せっかく誘ってくれたし、と言うかなんなら
翔太くんが誘ってくれるのは初めてだったから
嬉しくて頷いた。
『 珍しいですね、なんかありました? 』
連れてこられたのは個室の居酒屋で着いて10分
大した会話もせずに運ばれて来たおかずとお酒に
手が伸びる。
翔太くんってそんなにいっぱい食べるっけ?と
思ったり、肌綺麗だなあと思ったり、
でも流石に会話が無さすぎて聞いてみた。
渡 「 いや別になんもねぇけど
Aとサシって無かったから 」
なんて素っ気ない返事だけ返ってきて、
彼はまた目の前の唐揚げに手を伸ばした。
もしかして__
『 …緊張してます? 』
渡 「 っ、そんなんじゃねえけど… 」
『 …そうですか 』
渡 「 …いや、ちょっと、だけ 」
控えめに言い換える翔太くんがなんだか可愛くて
ふふっと笑みが零れる。
渡 「 …笑うなって 」
『 翔太くんやけに素直やなあって思ったんです 』
渡 「 っべ…つにいつもこんなんだわ 」
お酒のせいか恥ずかしいのか頬が
ぐんと紅くなったので、やっぱり可愛い人だなあと。
だけれど、すぐにその顔が強ばってしまうのは、
たぶん、
『 …不安、ですか、? 』
渡 「 へ、、 」
『 …あれ、ちゃいました? 』
渡 「 お前は、ねぇの… 」
『 …ないって言ったら、大嘘になります 』
私のその言葉に唐揚げで止まっていた箸が動き出す。
そりゃそうだよな、って
私の小皿にプチトマトを置いてきた。
『 っえ、なんで置くんですかぁ… 』
渡 「 A、もっと食べないと折れそうだし 」
『 なんですかそれ 』
渡 「 ほら、太れ太れ 」
どうやら初めてのサシと募っていた不安から
お酒を煽りすぎたらしい翔太くん。
元からそこまで強くないのでもう顔が真っ赤。
やばいな、と思いストップをかけたのだが
そこから次はいわゆる世間話になって
手は止まらなかった。
『 …翔太くん、酔ってきてますよね 』
渡 「 そんなことねぇ 」
『 …酔ってますね 』
そんな会話を混ぜながら出るタイミングを
見計らう。
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ぴぴたん(プロフ) - はじめてコメントします。お話とても面白いです!続き楽しみにしています!! (2020年3月7日 22時) (レス) id: d99e7c35bd (このIDを非表示/違反報告)
咲人(プロフ) - とても面白かったです 続きが気になります (2020年3月3日 20時) (レス) id: 0abd9b4149 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです最高です亮平くんと涼太君と翔太くん寄りのオール担当です更新大変だと思うけど頑張ってください応援してます (2020年2月3日 10時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっぷ | 作成日時:2020年2月2日 18時