【鬼滅の刃】奪い奪われアメ、アラレ (ページ2)

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廊下の蒸しページ2

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「A！A！ねえ、もう転校生見た？！」

『いや、今さっき、実弥からきいて…』

廊下は確かに騒がしく、女子の黄色い歓声がアチコチに上がっていた。

「じゃあ、ほらAも、早く見てきなよ！
もったいないよ」

『わ、わかったよ』

友人におされるがまま、人をかき分け、教室の窓を恐る恐る、覗き込んで見る。

そして、思わず息を飲んだ。

学年全員を、把握していない私でも転校生がどの子か、一目見て分かる。

『あの子…』

クラス担任の隣で、頭一つ飛び出た白髪。

初日から着崩された制服に、光って主張する両耳の金ピアスは、彼がどんな人なのかを表していた。

「ね、マジ、カッコよくない？」

『あぁ……うん』

正直少し怖くて、さっさと立ち去ろうと思った。

けれど、そのとき、偶然なのか、運悪くなのか、彼とバッチリ、目が合ってしまった。

「え、なんか私達の方見てない？！」

『ッ気のせいじゃ……』

なんだか睨まれてる気がして、思わず足がすくむ。

しかし、彼は一瞬目を見開いて言った。

「………A？」

『………え？』

その瞬間、周りの視線が私に刺さるのを感じた。

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