サンタの重岡くん 【 赤 】

経理の栗山さん 07 ページ43

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頭の中はもう情報過多でショート寸前。


何をしてあげようか、何処に連れていこうか無い頭を振り絞って必死に考える。



最初に思いついたのはついこの間連絡を取った神ちゃんのお店。



クリスマスは流星と一緒に仕事やって言ってたし、せっかくのデートなんやからおめかししてもらいたいやん？


店内に入り、関係性について問われ、咄嗟に彼女と嘘をついてしまった。


もう既に2人の中では構想が決まっているらしく、栗山さんを更衣室へと送り届けた2人は真っ先に俺の方へ向かってくる。



｢嘘つくならもっと上手に嘘ついてや、しげ。

あれ彼女さんやないやろ？｣

｢う"ッ…ほんまごめん…｣

｢しげが珍しいなぁ。どうしたん？｣

｢…本社の子なんやけど俺の一目惚れで…

たまたま泣きそうなとこ見かけたからつい体が動いたんや。｣

｢まぁ考えるより先に行動するとこはしげらしいな。｣



2人には第1発目でバレていたらしい。

それなら丁度いいと生まれてこの方恋愛経験が乏しいにも近い俺が2人に縋り付くと神ちゃんと流星はお互いに顔を見合わせて苦笑を零す。


｢神ちゃん、流星俺デートとかあんま経験無いんやけどどうしたらええ…？｣

｢しげなら絶対そう言うと思った。

さっき流星がのんちゃんに電話してくれてたで？家におったから必要なもの持って今からそっち行く言うてくれてたわ。｣

｢栗山さんが考えたデートプランで回るんやけど…ディナーっておすすめの場所とか…｣

｢それなら照史と淳太くんのとこ行きや？ほら、はよ電話！｣





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