サンタの重岡くん 【 赤 】

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｢えっ、しげに彼女！？ちょ、流星！！｣

｢しげに彼女は有り得へんやろ…うわ、めちゃくちゃ可愛ええやん！？｣

｢まぁ、そういうことでこの子に似合う服見繕って欲しいんやけど頼める？｣

｢任せとき！こんな可愛ええ子やりがいあるわぁ。ほら行くで流星！｣



背を押され、私に向かって手を振るサンタさんに見送られたまま試着室へと押し込まれる。


藤井と書かれたプレートを胸元に付ける大柄の男の人と神山さんに挟まれ、2人で悩んでいる姿を見ながら何をしたらいいのか分からず固まった。




｢なにしよ。何でも可愛ええよな。｣

｢クリスマスやし、しげのカラー入れる？｣

｢そやね。じゃあ赤色メインの服着せよか。｣

｢えっと、しげの彼女さんはスカートが嫌とかある？｣

｢あ、お任せします…｣

｢りょーかい。任せとき。｣




それだけ聞くと2人は仲睦まじく喋りながらそのまま店の奥へと消えていった。


鏡と向かい合わせになりながらぼうっと自分の瞳を見つめる。





どうして彼女なんて言ったんだろう。

いや、この関係性がいまいちよく分かんないからか。

なら普通に友達っていえば良かったのに。





そんな考えに捕われること約10分。

2人ほくほくとした顔で何着もの服を持ってきた。





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