照れ屋な女の子と角名くん。

話したいこと。 ページ44

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ふたりで帰るの、未だに緊張するんだよなあ。


話すときもあまり目見れないし、いつも角名くんの方から話し始めてる気がする。





今日は私から、話したいこと、言ってみてもいいのかな。






「……すなくん」



「ん？」



「…今日ね、すごくかっこよかった、です」



「え……俺？」



「うん、私ね、言ってなかったけど初めてバレー部の練習見に行った日に、すなくんのスパイク見てかっこいいって、思って……今日も、すなくんのプレー見れるって、楽しみで…」



「…………」



「そ、それで、ただの球技大会なのに公式戦見てるみたいで、負けちゃったの悔しくて、希彩ちゃんといっぱい泣いて、て……」









うわああ、結局何が言いたいのか分からなくなってきたし長すぎだし角名くん黙ってるのなんで？！



どうしよう、なんか変なこと言った…？

吃りすぎてきもいって思われた？！







「……星野さん、さ」



「は、はい」



「俺、そこまで余裕ないから、そんなこと言われると期待しちゃうんだけど、いいの？」









あまりにも熱い目でこっちを見るものだから、



なんだかわたしも、恥ずかしくなってきて、






「ぁ、の、えと」




「抱きしめてもいい？」










…………なんでそうなる。






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