03 : sk ページ12
「佐久間、もう挨拶した？」
「う、うん……」
「…よろしくピーマンは？」
「し、してない…」
「ふうん？」
まずいぞ、これ…。
ふっか、もう何か勘付いてる…！
「よろしくピーマン？」
ふっかの質問を面白そうに阿部さんが繰り返す。
「あー…、ま、後で佐久間に聞いてみな？」
ふっかめ…さっきの反撃とばかりに面白がってんな…。
「阿部ちゃんと職員室行ってくるから、ちょっとの間頼むな」
阿部ちゃんは、子どもたちにひらひらって手を振って、俺たち保育士にもぺこって頭を下げて、ふっかと一緒に行ってしまった。
…あれ、俺いつの間にか阿部ちゃんって呼んじゃってる。
そんなに羨ましかったのか。
給食前だからって、本当に短時間で用事を済ませた阿部ちゃんが、帰り際保育室にも挨拶してくれた。
帰っちゃうんだ…次いつ来んのかな…。
名残惜しいけど、引き留めるような立場でもなくて、もどかしさに口がへの字になっちゃう。
そんな俺に阿部ちゃんが手招きした。
(えっ、俺ぇ…！？)
どぎまぎしながら、無理やり平静を装う。
「あの、佐久間さん…さっきの、よろしくピーマンって何ですか？」
ふっかが仕掛けてった質問だ。
覚えててくれたんだ。
律儀に聞いてくれるのが嬉しい反面、でも答えたらもう俺のこと考えてくれないのかなって、天邪鬼なこと思っちゃって。
「…今度にしよ？」
「今度？」
「次、阿部ちゃんが来てくれた時に、答え言う」
「何それ、ふふふっ」
それ…！
その笑い方、すっごい好き…！
阿部ちゃんの仕草ひとつひとつで感情が急旋回する。
あぁ、やばいぞ、これ……。
「じゃあ、楽しみにしてる。あと…」
ちょっと悪戯っぽい顔に変わった阿部ちゃんが楽しそうに続ける。
「俺のこと『阿部ちゃん』呼びになったみたいだから…俺もふっかみたいに『佐久間』って呼んでいい？」
またこてんって傾げた首。
あざとさだけじゃなくて、優しい気遣いがそうさせるんだって気付いたら、どうしようもなく感情が加速した。
ああもう、確定だ。
笑顔だけじゃなくて、阿部ちゃんのこと全部知りたいもん。
ふっかのこと、揶揄ってる場合じゃない。
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すず(プロフ) - なぎしゅうさん» コメントありがとうございます。見つけてくださって嬉しいです＾＾可愛い顔して中身は男の子〜なskさんがabさんにはヤンデレ気味なところと、skさんには遠慮なく小悪魔発揮するabさんが大好きで自家発電しています。よろしければ引き続きお付き合いくださいませ＾＾ (6月13日 5時) (
レス) id: 042e012db9 (このIDを非表示/違反報告)
なぎしゅう(プロフ) - 初めまして。お話読ませていただきました。数少ないskabで、skは右側が多い中、お話の2人も私のイメージ？というか、好きな雰囲気で一気読みしました。受け身なだけじゃない小悪魔abもab至上主義なskも凄く良きで🥰これからも更新たのしみにしてます。 (6月12日 13時) (レス) @page13 id: dee66be56c (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - みなさん» 見に来てくださってありがとうございます！ skさん、abさんにまた会えるように頑張っているようです💪ぱわー！ (6月11日 12時) (レス) @page13 id: 042e012db9 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - skabver.キター( 〃▽〃)ありがとうございます。ab氏、これからも保育園に来てねー (6月10日 15時) (レス) @page11 id: 72c8f11476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すず | 作成日時：2022年11月27日 7時
