花に落ちる雪の雫は美しく響る (ページ9)

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ミユ「ラウ！いったいどこに行っていたの！？」

ラウール「ごめん、でもホクトくんも一緒だったから大丈夫だよ」

ホクト「あぁ。ちょっと絵画と話をしていたんだ。ラウールを怒らないでやってくれ」

ミユ「まぁいいけど...絵画と話をするなら呼んでくれたらよかったのに」

ラウール「だってリョウヘイくんと楽しそうに話していたから...ごめん。でも今度一緒に行こう！」

ミユ「約束よ？」

ラウール「うん！」

リョウヘイ「他の1年生にはもう大体の施設を案内し終えて各部屋に戻ってもらってる。ラウールには今から案内するよ」

ホクト「でもこれから監督生会議じゃ...」

リョウヘイ「ラウールには下級生代表になってもらう。遅れた罰としてね。それにホクトも打ち解けてるみたいだし。ミユは僕の推薦」

ホクト「あぁ」

ラウール「それって大事な係なんじゃ...」

ホクト「大丈夫。下級生代表は名ばかりの雑用係だから」

ミユ「でもその代わり他の寮の監督生たちと顔見知りになれるし、悪くない話よ」

ラウール「なるほど...」

宴の時間に幾分か話をした4人は、頭の良いリョウヘイにミユは学問や雑学を聞き漁り、この世界で生まれ育ったホクトにラウールは興味深々で質問攻めをした結果、純血主義者を恐れていたリョウヘイも極度の人見知りのホクトも二人とは早くも打ち解けられたのだ。

それから水神寮の説明をざっと行い、寮の奥、監督生と下級生代表しか入れない襖へと向かい、

リョウヘイが襖に向かって杖を一振りすると襖は一人でに開き下へ続く階段が表れた

ホクト「ルーモス(光を)」

ホクトが唱え、光を投げるように杖を振ると真っ暗な階段に明かりが灯る

リョウヘイ「さぁ行こうか」

ミユ・ラウール「はい」

リョウヘイ「大丈夫。心配することないよ。監督生のやつらは少々個性的だけどみんないい奴らだから」

ホクト「その証拠に、俺が人見知らない」

ラウール「ふふ、じゃあ安心ですね」

そんな冗談を交わしながら階段を下った先は談話室になっていて
大小のソファが数個づつ置かれ、真ん中には大きな薪ストーブがあった

？「あ！アベちゃん！ホクト！やっと来た！遅いよ～」

リョウヘイ「ごめんサクマ。ホクトが道草食ってたんだよ」

ホクト「おい！」

サクマ「あ～！サクマさんはもう待ちくたびれてたんだぞ！」

サクマはそいうとお仕置きだ！とホクトに飛びつく
ホクトがリョウヘイの顔を見るとこちらもお仕置きだ、と小さく舌を出していた