7.惚れ薬 ページ19
ラウール「あのサクマくんにそんなことがあったなんて…」
ミユ「キョウモトくんも…10も満たずにアニメーガスだなんて…」
あまりにも衝撃の事実に2人は言葉を失っていた
タツヤ「ま、キョモは性格上まだ僕のせいで〜とか思ってるみたいだけどサクマは全く気にしてないし2人には普通に接してあげて」
リョウタ「でも、サクマは狼の時理性を飛ばして本当に危険だから近づいたらダメだよ。キョウモトも第2のサクマを出さないよう必死だからね」
ラウール「分かりました」
タイガとダイスケの昔話に衝撃を受けた二人は少々晴れない気持ちで、しかし二人の絆に感動しながら次の授業へと向かっていた
「あ、あの！」
ラウール「？」
「お二人、下級生代表の方ですよね？」
ミユ「え、えぇそうですけど…」
突然見知らぬ女生徒から声をかけられた二人は持ち前の人見知りを発揮し、挙動不審な返答をする
「あの！これ…タナカさんに渡していただけませんか？」
ラウール「タナカって…ジュリくん？」
「はい！渡してもらえればいいので！お願いします！ではっ」
その女生徒はミユに小包を手渡すと足早に去って行ってしまう。
ラウール「あの子1年生かな？」
ミユ「さぁ？でも黄色の羽織りだったから月光寮の子ね。」
ラウール「名前聞くのを忘れちゃった」
ミユ「まぁ1年生ならきっと授業が一緒だし、もし違っても食事の時に大広間で会えるわ」
ラウール「そっか。あ！僕たちも急がないと授業に遅れちゃうよ！」
ミユ「本当だわ！ラウール、走りましょ！」
ラウール「うん！」
鞄に小包を仕舞い授業へ遅れまいと走り出した二人が次に小包の存在を思い出したのは、その日の終わり、Grandeurでミユが宿題をしようと鞄を漁った時だった
ラウール「そうゆうとこ意外と抜けてるよね」
ミユ「ラウだって私が気づかなかったら一生忘れてたじゃない」
ラウール「鞄に入ってたら嫌でも気づくよ」
ミユ「うるさいわね」
ショウタ「何、二人喧嘩？」
ジュリ「ラウ、女の子は怒らせちゃだめだぞ？」
ミユ「ショウタくんにジュリくん！」
ラウール「僕、怒らせてないですよ。それに喧嘩って程のことじゃないですよ」
ショウタ「そ。ならいいんだけど」
ミユ「あ、ジュリくんこれ預かりものなんですけど…私、名前を聞くの忘れてしまって…」
ラウール「でも僕たちと同じくらいの月光寮の女の子でした！」
ジュリ「へー、ありがとうね」
ショウタ「何それ。あけてみろよ」
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作者名：てんてん | 作成日時：2020年11月28日 1時
