Maybe.Ⅲ (ページ1)

今日:15 hit、昨日:5 hit、合計:39,744 hit

情熱で駆け上がる鼓動ページ1

　
「痛いのはどっち側ですか？」

「右……かな？痛すぎてよく分からないです」

「うーん……」

　しょっぴーはポケットに入っていた手袋をはめる。

「ちょっと触りますね。痛いですよ」

　しょっぴーは患者さんの右肩を触る。

「いっ」

「うーん……」

　今度は左肩を触る。

「っ……」

「うーん、右肩が折れてますね」

　しょっぴーは手袋を外した。

「左肩は擦ったんですか？」

「はい……吹き飛ばされて、道路に投げ出された時に……」

「そうなんですね」

　それ絶対痛いやつじゃん。逆に、よく顔とか擦らなかったね……。

「どこまでなら動かせそうですか？」

「……動かすなんて、無理……です」

　そりゃそうだよな。俺でも無理だわ。しょっぴー、何言ってるんだよ。鬼か？お前、やってみろよ。

「そうか……分かりました」

　それだけ言って、しょっぴーはどこかに行ってしまった。

「……この様子だと、多分手術に行きますよね……」

「……オペに行けるように、検査着にしようか。ちゃか、悪いけど……検査着持って来てくれる？」

「はい」

　ちゃかは病室から出て行って、検査着を取りに行ってくれた。

「もし、そうなら……バルーン入れますね」
　
　