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＊ ページ21
お昼時は医師だけじゃなく、看護師さんや看護助手さんもたくさん来てご飯を食べる。そのため、席が空いてないことも時々あって……。
「あれ？ さっくん？」
今日はよく呼び止められるなと思って、呼ばれた方を向く。
「きょも！？」
「久し振り、さっくん」
俺を呼び止めたのは同い年で、幼馴染みの京本大我だった。俺はあだ名できょもと呼んでいる。彼は脳神経内科で看護師をしていて、もう5年目になる。
「久し振り！ 元気？」
「元気だよ。さっくんも元気そうだね。良かった」
きょもは整った顔で、優しく微笑む。
彼のお父さんは医者だ。それも有名な大学病院の脳神経内科の部長先生。俺の心臓病を治してくれた先生はきょものお父さんが紹介してくれたのだ。
「……佐久間先生？」
きょもの向かい側から低い声が聞こえて、そちらを見た。
「阿部先生！？」
どうして阿部先生がきょもと！？
「あれ？ さっくん、阿部ちゃんと知り合いなの？」
「きょもこそ……」
「だって俺、脳神経内科の看護師だよ？ 阿部ちゃんとは同期じゃないけど、仲良くなるのは普通だよ」
あ、そうか。阿部先生は脳神経内科の先生だった。それなら、接点があるのも納得だな。
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作者名：かなみ | 作成日時：2021年2月7日 21時
