Maybe .II (ページ11)

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　いや、そうなるよな。俺も自分の口から出た言葉にびっくりしてるよ。何で男を口説いてんだよ。でも、その嬉しそうな顔がまた見たいって思っちゃったんだな……。

「俺、クレーンゲームやりたいだけだから商品いらないんだよね。だから、貰ってくれる人がいると嬉しい。それを考えたら、俺たちの関係ってwin-winじゃね？」

　うう……我ながら苦しい言い訳……佐久間先生はポカーンと口を開けたまま、固まってしまっている。

「佐久間先生？」

「あ！も、もちろんです！また誘います！」

「ありがとう」

　思わず顔の筋肉が緩む。あーあ、情けない顔してるんだろうな～。

「あ、それ……重いでしょ？持つよ」

　男にしては小さな体に大きい袋を2つも持っている佐久間先生から袋を1つ奪い取る。

「い……いやいや！俺が持ちます！」

「いいよいいよ」

　少しの間、押し問答があったが、しばらくすると佐久間先生が諦めてくれた。

「あ、ありがとうございます」

「うん。佐久間先生、ここまで何で来たの？」

　もうそろそろ帰る時間だと思って、佐久間先生に質問する。

「えっと……バスで……」

「バス！？ここまで！？」

　思ったよりも大きい声が出ちゃった。
　だってバスだよ！？社会人がバス使ってんだよ！？免許はどうした！？免許は！？
　
　