灯台もと暗し (ページ7)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:14,688 hit

7 ページ7

--------------------辰哉side

Aからちょくちょく彼氏の話は聞いていた。

今回の相手は年上で大人な感じと聞いて

良い相手を見つけたんだなと思ってた。

Aのスマホが見えるまでは…

飲んだ後、いつもの様に送ってくつもり

だったけど、彼氏とちゃんと話そうとしてたし

話せばわかる奴なのかな？

ちょっと、ヤバそうな匂いがするけどな。

なんて思いながらも、Aが真剣な顔してたから

何かあればすぐに連絡してもらうって事で

1人で帰した。

でもなんか胸騒ぎがしたからLINEしたのよ。

(俺を助けると思って電話掛けてくんない？
んで、繋いだままでスマホしまって。)

って、めちゃくちゃ謎でしかないよね。

なのに従ってくれて良かった。

ちゃんと電話繋いでくれてたから急いで

駆けつけられたんだよ、遅かったけど。

なんかあってからの連絡だったら

今の何倍以上も後悔していただろう。

俺が送ってたらAが怖い思いなんて

しなくて済んだのに。

ただ、あんな状況にも関わらず

抱き着いてきたAに対して触れたいと

思ってしまった俺をぶん殴りたくなった。

残っていた理性を保ちながら着替えて

お風呂に入れと促せたから良かったものの

自分の格好に気付いたAの慌てようが

可愛く見えてしまった俺もあの元彼と

変わらないのかもしれない。

ってか、Aが風呂から上がってきたら

俺どうするべき？

この先何にも考えてねぇーわ。わら

1人にすんのも心配なんだよ。

アイツが戻って来ねぇとも限らねぇし。

照と、翔太呼ぶ？いや、さすがに聞かれたくないよな

まあ、戻って来てから話すか。

「…辰哉？」

ボケっとしてたらAが戻ってきた。

辰「あ、おかえり、ゆっくり入れた？」

「うん、入れたよ。」

戻ってきたから、謎なLINEの説明をする。

そしたら、驚いた後に不安げな顔になったA。

「辰哉来てくれなかったらって考えてただけでも吐き気するもん。ほんと、恩人だよ。」

辰「ピンチな時にはいつでも駆けつけますよ
お嬢さん。わら」

「ほんと、頼りにしてます。」

少し表情が和らいだ気がした。

辰「あのさ、この後俺どーしたらいい？」

「え？どういうこと？」

辰「帰った方が良い？……泊まった方が良い？」

「1人は嫌だ…」

んな事言われたら、泊まるしかねぇじゃん…。