灯台もと暗し (ページ15)

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自分のスマホのアラームで目が覚めた。

あかりの気遣いのお陰で、気持ちも

大分楽になったのかいつの間にか

寝落ちしてしまっていたらしい。

あかり「あ、A起きた？おはよう。」

「おはよ。あ、私会社に電話しないと。
でも、なんて言えばいい感じ？」

あかり「昨日のことは言えないしね。
とりあえず、体調不良でいいんじゃない？」

「なんか、すごい罪悪感。」

あかり「Aは何も悪くないから。
とりあえず電話しな？蓮達起こしてくる。」

「ありがとう、お願いします！」

会社に電話すると案外普通に休みもらえて

最近、根詰め過ぎてたら良くなるまで

有給消化して良いよなんて言われた。

どこまでも緩い会社で笑える。だからこそ

辞めたく無いんだよな…。

あかり「会社休めた？」

「あっさり休めたし、なんなら体調
戻るまで有給消化していいよとまで
言われた。笑」

あかり「良かったじゃん！この際新しく
物件も仕事も探しちゃう？笑」

「仕事はねぇ…今のところクリーン企業
だから、正直、辞めずらいよね。笑」

あかり「まあ、物件は探そうね！
あ、蓮は起きたんだけど、辰哉が
起きないからA頼んだ！笑」

蓮「…はよー。」

「蓮くん、おはよ！
え、なんで辰哉起きないのよ！笑
仕方ないなぁー。部屋お邪魔するね？」

蓮「はーい。」

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起こしに行くって言ったものの

あかりの昨日の言葉を思い出して

少し恥ずかしくなってる自分がいる

辰哉が彼氏とか正直考えたことなかった。

でも私がピンチの時は絶対に助けてくれる。

私にとっては大切な存在には代わりない。

…今はまだ良くわかんないや。

「辰哉ー？起きて！おーきーて！遅刻すんぞーい、聞こえてますかー？おーい！」

辰「……A？…はょ…、、。」

なんか、ぽわぽわしてる辰哉可愛い。笑

「可愛い可愛い、Aちゃんが
辰哉くんを起こしに来ましたよー笑」

辰「…うん、Aかあいい…」

なんて言って、腕を引っ張られて

辰哉の腕の中にいる私。え、何この状況。

寝惚けてるからなのかわからないけど

今、私のこと可愛いって言った？

パニック、パニック。どうなってんの？

じゃなくて！私、辰哉起こさないと！

「辰哉、起きて？仕事遅れちゃうよ？」

辰「ん、わかってる。もうちょっとだけ…」

寝起きの少し枯れた声で耳元で言われたら

もう少しこのままで良いかな。なんて。

思ってる私がいた。