6月の花嫁

6日目 ページ6

「お待たせしましたぁ〜！特大チョコバナナパフェです！」


「ありがとうございます」


「…」





テーブルに置かれた特大のパフェを見て明らかにユンギの顔が歪んだ



確かにまぁデカイよね、このパフェ



それでもこのパフェ、カップル限定の特大チョコバナナパフェを食べにあの行列に並んでたようなものだからこれを食べないでは帰れない



ユンギにスプーンを渡しいざ実食！と一口食べるとお口の中がもう幸せいっぱいになった



おいしいぃいいい！！



甘党の私にはたまらない一品に手が止まらず気づけば私が1人で全部食べてしまったといっても過言ではないほど食べてしまっていた




…し、しまった…




向かいに座ってるユンギはもう既にスプーンをテーブルに置いていて、無言で、私のことを見ていた





…か、顔があげられない…





つむじがなくなるんじゃないかってほどの視線を感じ少し冷や汗をかいていると何固まってんだよお前だなんてユンギに呆れたように言われた





あれ？怒ってない？





恐る恐る顔を上げユンギの顔を見るとその表情は一見ブスッとしているのだが少し楽しそうにも見えるユンギがいた



表情がいつもムスッとしているユンギは何を考えてるかひっじょーに分かりにくいが、生まれてこの方20年と少しばかり伊達にずっと一緒だったわけじゃない



彼の不機嫌そうな表情のなかに喜怒哀楽のサインがあるのは分かっている



ほら、今だって呆れたような顔をしながらも頬杖をついて私を見ている



これは彼の中では中々の上機嫌であり(分かりにくい)そんな彼に何でご機嫌なのかよくわからないが久しぶりのご機嫌ユンギくんに私もなんだか嬉しくなる



ほらあーんだなんて調子に乗ってスプーンをユンギにやればハッ食わねえよだなんてバカにしたように鼻で笑われた



ちなみに鼻で笑う時は本当にバカにしている時で不意打ちのダメージに心をやられユンギへ向かっていったスプーンとパフェは大人しく私の口の中に入っていった



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